フリーランスとして働く方の多くが、上から与えられた仕事を淡々とこなすのではなく、自由に働きたいという思いがあるのではないでしょうか。
しかし、そういった点ではベンチャー企業でも働き方の裁量は得られます。
ベンチャー企業では、働く時間にも自由にも縛りがなく、自由に挑戦できる環境があります。
今回は、ベンチャーの立ち上げに参画された後、フリーランスとして働き、現在はベンチャー企業で開発に携わっている間中氏にお越しいただきました。
間中氏のキャリアの道筋、仕事に対する思いを伺いながら、あなたにとって最適な働く環境について考えるきっかけになればと思います。
大学卒業後、飲食店の店長職として経営を経験。商品の販促に関するマーケティングに興味を持ち、ベンチャー企業の立ち上げに参画。海外旅行者向けのアプリケーションを開発するベンチャーで開発やマーケティングを主に担当。今は、開発領域のプロジェクトマネジメントに軸足を置いて活躍。
インタビュアー:もともと、学生時代から会社を立ち上げることに興味があったのでしょうか。
間中氏:特に強く興味があったわけではないですが、私の周りには面白いことをしようとしている人が集まっていました。
好奇心の強い人間が周りに多くて、学生時代の学問の分野に限定されず、どうやったら面白くなるかや新しいことについて考えることが活発でした。
スタートアップへの関わり
インタビュアー:飲食系から、ベンチャー企業への職の変更は結構ダイナミックな転換だと思いますが、どうしてそのような決断をされたのですか。
間中氏:お給料の面の兼ね合いをもとに考えました。
インタビュアー:飲食業が割りに合わなかったということですか。
間中氏:そうですね。成果に対する歩合制ではなかったです。努力に対してお給料と言う成果が折り合いがつかなくてどうしようかなと考えていたところでした。
インタビュアー:じゃあ、タイミングよくそこで、同級生の方からベンチャーにお誘いいただけたということなのですね。
ベンチャー企業に対して、どのようなイメージがありましたか?
間中氏:自分たちで好きなように何かをやるっていうイメージが強かったです。スキルというよりかは、熱い思いがあればどうにでもなるようなイメージでした。
インタビュアー:熱い思いですか。まだお若かったのですか。
間中氏:ちょうどスタートアップしたときが25~26でしたので、まだ若かったです。
インタビュアー:何人ぐらいで立ち上げたのですか。
間中氏:当初は3人から始まり、8人になった段階で私が途中からジョインした形になります。
インタビュアー:結構な人数ですよね。やっぱりベンチャー企業は、外から見ていると昼も夜も関係なく寝ないで働いてみたいなイメージがあります。やっぱりそういう感じでしたか?
間中氏:曜日時間関係なく、自分たちが休んでる間も、他の人が何かしらをやっているぞというメンタルではやってました。
インタビュアー:飲食業とは結構働き方は違うと思うのですが、環境が変わることがやっぱり楽しかったですか。
間中氏:分野は違えど、楽しかったです。飲食も個人的な興味で、ものを作ったり、作ったものをおいしいって言ってもらえるのが嬉しいとかっていう感覚を味わってみたいという理由で選びました。
調理師という分野に興味があったので、個人的に興味関心が湧いた分野があればどんどん突っ込んでいくような感じで選びました。
特に飲食がよかったから飲食店に行った、ベンチャーがよかったからベンチャーに行ったっていうわけではありません。
インタビュアー:そのベンチャーでご担当されていたのは、領域的にはどのようなことでしたか?
間中氏:主に、開発のディレクションになります。
エンジニアの方たちと、こういうふうなアプリケーションを作りたいんだけれども、技術的に可能かどうかを調整したりとかです。やはりマスターカップなんで、そのサービスを生かして、資金調達であったりとかっていう行動にもなってきました。
こういう機能を入れるので、これぐらいのユーザー数獲得できそうですとかっていうことを算段立てたりだとか、そういうスケジュール感に合わせて開発を進めていったりだとかです。本当に開発の全般です。
インタビュアー:あとは、マーケティング領域でしたよね。開発とマーケティングというのは、ご自身で選ばれたんですか。
間中氏:入ったところで、手が回ってなかった分野がたまたまそこだったから担当したまでです。いざやってみたら楽しくなりました。
インタビュアー:マーケティングに関して言うと、それまでの学生時代とか、あと、社会人での経験が生きたりしたのか、それとも、結構ゼロから勉強されたのかっていうとどちらでしょう。
間中氏:分野が分野でしたので、ゼロからの部分は多かったですけれども、飲食で培った、どうやったら興味を引きつけられるかとか、どうやったら注文してもらえるかみたいな考え方は生かされたかなと思います。
インタビュアー:スタートアップとはいえ8人ぐらいのチームだったとのことなのですが、やはりマーケはちゃんとやったほうがいいとか、重要だとかいう話になったということですか。
間中氏:そうですね。とりあえずは認知していただかないと、そのサービス使っていただけないですから。ですので、どう認知させるかとか、どこのターゲットに絞ってだとかいうのを、専門のマーケターというのはいなかった状態ですが、自分たちで市場の調査をしたりだとかをして、分析をしていました。
そして、戦略を練って、このポイントにターゲットを絞ったりとか、旅行のシーズンとかに合わせたりだとか、どういう人に使ってもらいたいだとかっていうのを、自分たちでフィルタリングしていって、そこに焦点を当てて行きました。
インタビュアー:やはり、競争相手みたいなサービスもあったりしたんですよね?
間中氏:そうですね。競合他社はいくつかありましたが、国内のものは初でした。海外で似たようなサービスは二つぐらいあったような気がします。
インタビュアー:そういうのも研究されたりしたんですね。
間中氏:そうですね。どういうフローでユーザー獲得してるのかとか、そもそもサービス展開の仕方が一緒なのかとか、参考にできることはあるかなどを調べました。
とはいえ、国内で初ということで、競合が少なかったので、参入がしにくいという障壁には当たらなかったのは幸いでした。
インタビュアー:マーケティングはやってみてどうでした。
間中氏:正直、難しいは難しかったです。
インタビュアー:例えばどんなところが難しかったですか?
間中氏:調査の仕方が本当に合っているかどうかとか、その信憑性だとかは、経験値もある程度ないと判断つかない部分はあったりするので難しかったです。
インタビュアー:いろいろ本とか、ネットとかにも書いてますけど、絶対成功する法則ってないですからね。
間中氏:そうですよね。そのジャンルで、それに適した手段じゃないと、思った効果が得られないっていうのは、マーケティング以外でもそうだと思っています。そこを見つけられたかどうかっていうのが、不安要素でした。
インタビュアー:でも、仲間とそういうことを考えて、マーケティング専門のメンバーが、途中から入れられたりしたんですよね。
間中氏:ちょっと営業寄りではありましたけど、売り込んでいくスタイルのメンバーがいました。
インタビュアー:そういう方々の採用も担当されたりしたんですか。
間中氏:人事の決定権はなかったですけど、そういう場にはいさせていただきました。
インタビュアー:一緒にやるっていう立場ですか。
間中氏:どういう人、候補がいるんだけどみたいなのを検討していました。
インタビュアー:そういうご自身と全然違う経歴というか、職種の方々とお会いしてどうでしたか?
間中氏:正直、すごいなと思いました。こういう分野で、こういうスキルを磨いてきた人たちが、近い年齢でこんだけいるんだっていうことを知らしめられ、世界は広いなと感じました。
インタビュアー:そのときいろいろ経験されたと思うんですけど、マーケティングに対しての印象とかって何かあったら教えていただけますか。
間中氏:自分たちで雇う以外のイメージとしては、効果が出ても出なくても、それなりのコストがかかるものだという印象が強かったです。
インタビュアー:やっぱりそのコストって、ベンチャー企業だと大変なものになるんですよね。
間中氏:体力的に、ほんとに確信がないと使えないカードという認識ではいました。
インタビュアー:形あるものを作る、開発とか、プロダクトそのものにお金をかけるっていうものとは、またちょっと違うますもんね、マーケティングにかけるコストって。
間中氏:そうですね。だから、一歩踏み出すまで勇気が要ります。
インタビュアー:踏み出すまでは大変ですね。
間中氏:踏み出すまでは、リスクを考えることのほうが多かったです。
インタビュアー:一歩踏み出す決定要因は、最終的にはどんなことだったんですか。
間中氏:そこはもう、代表の決断でした。豪快にアクションを取れる人間のGOが出て、いざマーケティングをしてみたら、これは理にかなっているなというとこでした。
インタビュアー:何かしらのレスポンスがありますからね。PDCAとか言いますけど、次の手を今度どう打っていくかということのくり返しですね。
間中氏:そうですね。
インタビュアー:マーケティング的に成功した事例とかありました?
間中氏:ターゲットを絞ったっていうのが成功でした。おかげさまで、初期のアプリのダウンロード数が10万を超えました。
インタビュアー:すごいですね。
現在の仕事スタイル
インタビュアー:そんなマーケティングと、あと開発のほうで頑張られていらしゃったのですが、そこから今の会社に移られた経緯はどんなものだったのですか?
間中氏:淡々と話しますけど、スタートアップということで、資金繰りの面でつらい時期があったり、ちょっと余裕がある時期があったりしました。そこで、経営方針というか、そこで折り合いがつかなくなってきたのがあります。
そのタイミングで、海外旅行者向けアプリケーションを展開してたんですけど、コロナがはやり始めて、今の時期ではなさそうだなっていうのが、個人的なところがありました。
自分の、今持っているスキルをもうちょっと磨けるような環境に身を置こうかなという判断をして今の会社に移りました。
インタビュアー:じゃあ、別の道に行ってみようかなということでしょうか。
間中氏:そうですね。
インタビュアー:そのときに、青写真としては、どういう感じになってみたいなとかは、大体ありましたか。
間中氏:年齢に対して、ちょうど役職的にはプロジェクトマネージャーのような立ち位置でした。多分、同年代でそこに立ち位置にいる人って少ないのかなと思います。
ネットで役職を調べたときに、エンジニアを経由してなるとか、ある程度、経験値がすごい案件をこなしてきた人たちがなるような職域っていうのがありました。
最初からそこしかやったことがないから、そこを磨いていけば年齢が低くてもなれるんじゃないかなっていう挑戦でした。
インタビュアー:でも、挑戦と言っても、実際にやってのけたわけじゃないですか。
間中氏:そうなんです。それが本当にベンチャー以外で通用するのかっていう気持ちもありまして。
インタビュアー:でも、例えば好きな会社に入って、プロマネ見習いとかから始まってとか、エンジニアから始まってその道とか、いろんなルートあると思いますが、入っていきなりやるというのも、一つの道だと思うんです。
アウトプットとしては、ある意味一緒なわけじゃないですか。プロジェクトをマネジメントして、プロダクトを作るということをやってたわけで、ルートがあまりにも違うだけでそれはそれでありだなという思いがありました。
間中氏:いきなり高い壁登ってしまったような感じではあるんですけど、これはこれでありかなということですね。
インタビュアー:それで、外に出てからもその道を突き詰めてみたいと思って、外では通用するのかなと思ってということでしょうか。実際今、会社に入られていかがですか。
間中氏:自分が思っていたよりかは、結構、通用するのだなというのはあります。どうしても、普通の会社ではできないような時間の使い方ができたっていうのはありました。取りあえず、吸収する手段だったり、吸収したものがよかった、ハズレが少なかったっていうのがあります。
インタビュアー:お聞きしてると、ベンチャーという環境はすごく成長できるんですね。
間中氏:スピード重視っていうのがあるからでしょうか。というのと、誰からも教えてもらえない状態で、いきなり崖に突き落とされて自力で登ってきなさいみたいなことが、潜在能力を引き出すのにすごい効果的なんではないかなと思います。
インタビュアー:ほんとうに、サラリーマンとは違いますもんね。
間中氏:そうですね。脱サラして何かをするっていうのとはちょっと訳が違うんじゃないかなというのがあります。似てるかもしれないですけど、肌感は違いますよね。
インタビュアー:今は、会社に所属されてという形なんですよね?
間中氏:はい。
インタビュアー:生活スタイルはやはり変わりましたか?
間中氏:生活スタイルは、コロナ禍っていうのもあって、フルリモートに近い状態です。働く時間に関しては、ある程度フレキシブルといいますか、自分の決められたタスクを時間内にこなすのであれば、自分で決められるような環境です。
インタビュアー:裁量があるということですね。
間中氏:ありがたいことに裁量を与えていただいてるような環境なので、あまり変わらずはたらくことができています。
インタビュアー:でも、それこそベンチャーのときから、やる範囲も時間も裁量は与えられていたんですか。
間中氏:そうですね、自由に休んでもいいしみたいな環境でした。
インタビュアー:意外と、リモートワークだとちゃんとできない人って、実は世の中にいます。管理されないとできないとか、あと、寂しいから会社行くみたいな人もいるんです。
間中氏:Googleさんとかだと、リモート非推奨であったりだとかってお話は聞いたりします。
インタビュアー:例えば、今のそのリモートの働き方も、すごく合ってるわけですよね、ベンチャーの経験と。
間中氏:決められた時間に決められたことをして、決められた時間に終わりっていう環境ではなかったので、そういう面では、生産性は変わらずやらせていただいてます。
ベンチャー時代の振り返り
インタビュアー:自身のキャリアを振り返ってみて、ベンチャー企業の魅力とは、どんなところなんですか。
間中氏:気持ちがあれば何でもできることではないでしょうか。年齢も関係ないです。
挑戦するという志を持っていれば、誰もできるんじゃないかと思います。どれだけ熱中できるかとか、どれだけそこに注げるかっていうところになってくると思うので。
インタビュアー:やっぱり、今、振り返っても貴重な経験ですか。
間中氏:そうですね。普通に大学出て就職してというような生き方では、できなかったような経験をさせていただいてたなって思います。
インタビュアー:振り返ってみて、やっぱりちゃんと就職したほうがよかったなって思うことは、あんまりないわけですね。
間中氏:一瞬よぎるときもあります。特に資金面とか体力面がちょうど底を尽きかけそうなときには、どうしてもメンタル的に堪えてしまいました。
インタビュアー:いわゆる、心が折れかけるというやつですね。
間中氏:折れかけるみたいなのありますけど、1人ではなくて、周りに仲間がいたし、周りも同じ状況なのでなんとか持ち堪えました。臥薪嘗胆ではないですけど。
インタビュアー:ちなみにご家族とか、周りの方は好きなようにやりなよという感じなんですか。
間中氏:ありがたいことに、基本的には自分のやりたいことをやってくださいという風に言っていただけました。
インタビュアー:ちなみに周りは、例えば同級生とか、ご自身の周りにいらっしゃる方っていうのは、普通に就職してる方のほうが多かったんですか。
間中氏:そうですね。就職したりだとか、大学、中高とかの同級生とかも、結構大きい会社に勤めていたりします。
インタビュアー:いわゆるサラリーマン、そういう道にいかなかったっていうのは、何かあるんですか。
間中氏:普通に面白くないというか、サラリーマンという言葉があまり好きじゃなかったというのがあります。雇用形態としては、安定した収入が得られるっていう生活の保障はありますけど、毎日、窮屈な電車に乗ってというのが嫌でした。
インタビュアー:私自身も、以前はサラリーマンで通勤していましたが、振り返ると考えられないですよね。今は絶対無理です。
間中氏:今だから電車は空いてたりだとか、時間ずらせたりだとか。
インタビュアー:人と肌触れて電車とか乗れないです。何だったんだろうあれはってぐらいの感じがしますけど。
間中氏:そこを我慢してお金を稼ぐというよりかは、面白いことをしたいです。
インタビュアー:もっと自由にしたいということでしょうか。
間中氏:ちょっと金額が下がっても、達成感だったり、幸福とかを味わっていたほうが、一回きりの人生なんでいいかなと思います。
インタビュアー:弊社は、フリーランスの方と一緒にお仕事をするっていうビジネスモデルなんですけど、フリーランスの方って、皆さんフリーランスになってるからだと思うんですけど自由がいいとかおっしゃっています。
間中氏:私もちょうど、ベンチャーを辞めてから今の会社に所属するまでの間、はいわゆるフリーランスの状態で委託案件を紹介していただいてこなしていました。働く量も自由に決めれるというか、稼働時間であったり、縛りがなかったです。
そういうのを、どちらかといえば、上から来たものをこなすっていうよりかは、それを選択できる環境になるので、人によってはすごいマッチする働き方なのではないかなと思います。
インタビュアー:僕とかはちょっと上の世代なんで、基本的に学校出て、会社に入るって価値観が全てっていうか、公務員も含めて、そういう組織に就職する考え方をほとんどの人が持っていました。今、そういう考え方は変わってきてるんですかね。
間中氏:もしかしたら、私の世代、年代でも珍しい考え方なのかもしれないところではありますよね。
インタビュアー:私もフリーランスの人とお話ししてて、純粋にすごいなと思います。全然考え方の軸にぶれがないというか、あまり疑問を感じていないですね。
間中氏:もしかしたら、価値観が変わってきているのかもしれないですね。
インタビュアー:会社ももう、絶対じゃなくなってきてますしね。その会社がずっとあるかどうか分からないですもんね。なるほど、ちょっと変わってきてるんですね。
この先は、今は開発領域の仕事をちょっと突き詰めてみたいなと思われているのですか。
間中氏:そうですね。私自身、エンジニアではないので、コーディングに関しては素人に少し毛が生えた程度なんですけど、技術的な話をエンジニアとできるようなプロジェクトマネージャーを目指そうかなと思っています。
インタビュアー:でも、外から見ていますと、思った以上にその職種のニーズって強いですよね。
間中氏:経験者が少ないというのがあり、どういうふうにやっていいか分からないとか、いざプランは立ててみたけどすごい支離滅裂だったり、エンジニアのことを考えていなかったりしますね。
インタビュアー:アイデアを技術に落とせる人っていうのが、意外と少ないなという話ですね。
間中氏:そうですね、それもあるかもしれないです。
インタビュアー:間中さんって英語もできるんでしたっけ?
間中氏:英語は少しできます。
インタビュアー:英語できるプロマネって、結構ニーズあるんじゃないですか。
間中氏:というのも、オフショアではないですけど、海外のベトナム人であったり、アジア圏のエンジニアのほうが、日本人のエンジニアよりコストが高くはないです。
今、技術的な面でも追い付いてはきてるんで、単価は上がってきてるんですけど、そこを使って何かを作るとかっていうと、どうしても英語のコミュニケーションが必要になってきますね。ニーズは高いです。
インタビュアー:ちなみに、ベンチャー時代に海外と仕事をやられてたんですよね。
間中氏:エンジニア自体が、ベトナム人15名の体制でした。そこのコミュニケーションは基本的に英語でしていました。
インタビュアー:それでは、いきなり開発世界に入って、海外ともやり取りしていたわけですね。
間中氏:海外向けの事業というのがあったんで、その視点としてはよかったのではないかなと思います。
インタビュアー:普通に会社に入ってたら、、そこまで一気に経験することはできないですよね。それはやっぱりすごいですね。もう一つ、マーケティングもやってたわけですからね。
間中氏:マーケティングしかり、スタートアップだったんで、あまり関係ないですけど、総務全般とかやっていました。
インタビュアー:何でもやってたわけですね。
間中氏:何でも屋さんといいますか。
インタビュアー:その経験はすごいですよ。
間中氏:その苦労を知ってるからこそ、自分で会社をまた一から立ち上げるっていう気力があまりありませんでした。
インタビュアー:会社に入ってみようかなと。
間中氏:そうです。
インタビュアー:大変さを分かってるからこそ、分かるよさみたいな。そういうことですね。じゃあ、最近は開発領域を極めて、その領域で面白いことしたいなと?
間中氏:そうですね。技術的にも出尽くしてるところあるのですが、今新しいAR、VR、XR領域、仮想現実的な分野にも、所属している所では手を付けてはいるので、そこで新しいことができればと思っています。
インタビュアー:ほんとに、何でもできますよね、思いさえあれば。
間中氏:そうなんです。やったことないからできないっていうよりかは、やってみないと分からないというのがあります。
インタビュアー:まだまだ黎明期、これからですもんね。ほんとに、そういうほうが面白いと思います。
間中氏:どうせなら面白いことやったほうが、もちろん楽しいですし。
インタビュアー:今までいつもマーケターの方をお招きしてお話ししていましたが、今回は、ちょっとマーケティングにも関わられた方としてお話をお伺いして、結構ダイナミックなキャリアの転換の話をお伺いできて楽しかったです。そんな間中さんから見て、マーケティングの魅力ってどんなものですか。
間中氏:フリーランスのマーケターっていう視点になってしまうんですけど、かゆいところに手が届くといいますか、様々な分野のマーケティングも経験してたり、掛け持ちをしていたりとか、そういう複雑な環境の中で経験された方こそが、とても選択肢が広い方だという印象があります。
インタビュアー:やはりそういう方は、引き出しが多いんですか。
間中氏:引き出しが多いのと、年齢が近かったっていうのもありますが、やはり似たような考え方というか、面白いことやったほうが楽しいよねみたいな人が、マーケティングをやっていました。価値観的にも似てるところがありましたし。
挑戦のキャリアで自由に働く道
今回の要旨は2点あります。
1つ目は、スタートアップに身をおいた方は成長が早いということです。
間中氏はいきなり開発の担当者、責任者になって、海外のエンジニアとやりとりをするという、会社の命運を握る責任のある難易度の高い職業も、ためらわず挑戦していたことが成長につながっていらっしゃいました。
並行してマーケも、総務もやっていらっしゃって、そのタスクの広がり、複数の職種を短期間で集中してやっていくことが、成長につながってるのかなというのが、お話を聞いていて改めて思いました。
そして2つ目は、自由にやりたい、楽しくやりたいみたいなところがベースにあることがすごく魅力的だと感じました。
同じことをやるにしても、自分がやりたいと思ってやるのと、やらされていると思っているので全く結果が変わると思います。
ベースに自由という考え方があって、自分から難題に飛び込んでいったり、自分からやろうと思ったからこそ、そこでポテンシャルが発揮できたり、楽しめたり成長できたりしたのだろうと思いました。
飲食業からアプリ開発のベンチャーで開発やマーケや総務を担当したり、フリーランス的な活動をしたのちにベンチャー企業に軸足を置いているという、波乱万丈のキャリアを歩んでいらっしゃる間中氏のお話でした。
自由に楽しくやりたいという軸をしっかりと保ち続けて活動していらっしゃる方は、どんな環境でも挑戦を楽しみ、成長し続けられています。