若手・ベテランフリーランスマーケターが考える「成功の定義」とは

世間一般のフリーランスのイメージはどういうものが思い浮かぶでしょうか。
マーケターだけでなく、フリーランスの需要と供給は年々増加しています。

それでも、フリーランスの採用に不安を抱く企業やフリーランスとして独立することに躊躇している人は少なくありません。

今回の記事では、フリーランスとして長年活躍されている星氏と立壁氏から、フリーランスとしての活動の実態を伺います。

それぞれの立場から、フリーランスマーケターとして活動することの魅力をお話してくださいました。

星氏と立壁氏の紹介

松谷氏:今日の参加者をご紹介します、星直之さんです。よろしくお願いします。

星氏:よろしくお願いいたします。

松谷氏:それからもう一方、立壁健さんです。よろしくお願いします。

立壁氏:立壁です。よろしくお願いします。

松谷氏:お二方ともフリーランスのマーケターとして活躍されている方で、星さんはベテランのマーケターの方です。立壁さんはまだまだお若いですけど、もうすぐ30歳ぐらいになりますか。

立壁氏:ちょうど30になりました。

松谷氏:これから脂がのっていくマーケターの方です。今日はお二方をお迎えして進めていきたいと思います。私、株式会社ブレーンスタイルの松谷と申します。よろしくお願いします。

星氏・立壁氏:お願いします。

なぜフリーランスマーケターになったのか~星氏・独立の経緯

松谷氏:今日のテーマは、お二人にフリーランスとしての活動や、フリーランスになった経緯活動の内容などをお伺いします。さらに、僕の方でちょっと裏テーマも設定したいなと。
うちはフリーランスとマーケターを企業さんにご案内するサービスを展開してるんですけど、最近ある方から、「フリーランスの人ってどうなんですか」ということを言われたんですよ。

「ちゃんと働くんですか」とか「スキルはどうなんですか」みたいなこと言われて。その辺を、実際にフリーランスとして活動されてる方からお話していただこうかなっていうのが僕の中での今日の裏テーマです。

お二方にまず、簡単に自己紹介を兼ねてお伺いしたいんですが、なぜフリーランスのマーケターになられたんですしょうか。星さんからお願いします。

星氏:今年で11年目なんですが、僕がフリーランスになったのが45歳の時なんですよね。その前は会社員をしてました。

フリーランスになる一番のきっかけは、その当時もあるコンサルティングファームにいたんですけど、これは、自分でできちゃうなっていう思いが芽生えて。それで、フリーランスを意識するようになったのが1点と。あと、会社員を悪く言うわけじゃないんですけど、仕事を選べないので。

松谷氏:そうですよね。

星氏:得意領域じゃないことも上から降ってきて、これをいついつまでにこうしろ、みたいな仕事も受けなきゃいけないじゃないですか。その辺がちょっと嫌で。自分でできるなっていうのと、仕事が選べるっていう2点で僕はフリーランスになりました。

松谷氏:10年以上前ですよね。周りで、フリーランスになる方っていらっしゃいましたか。

星氏:いや、もうバブル崩壊後でリーマンショックの後だったので、むしろ会社にしがみつく人が多かったですね。どうやって生き残るかみたいな。

松谷氏:ご家族はいらっしゃるんですよね。

星氏:いますよ。

松谷氏:多分40代半ばだと、お金とかも結構かかるタイミングで。周りから反対はなかったんですか。

星氏:ありましたけど、フリーランスになる前からのお客さんに、そのままうちに来てよみたいな話を結構もらってたんですよ。そのお客さんに「業務委託でもいいですか」って言ったら全然いいよって感じだったんで。
だったらフリーランスでもやっていけるかなっていうのがありました。

お金は、子どもが当時ちょうど10歳ぐらいだったので、これからかかってくるというタイミングだったので、嫁には1週間ぐらい口利いてもらえなかったですけど。
「僕、会社辞めるから」「え、何考えてんの」「大丈夫、大丈夫、何とかなるから」みたいな感じで。

あと、前の会社の名刺が、クライアントサクセスマネジャーっていう名称なんですよ。なになにコンサルタントじゃなくて、クライアントサクセスマネジャーっていう名刺なんですよね。

つまり、組織でやるっていうよりも、個の力でお客さまをサクセスさせなきゃいけないっていうコンサルだったんで。1人でやってるのとあんまり変わらなかったんですよね。そういう会社のやり方もあったのかもしれませんね。

松谷氏:いろんな環境がちょっとずつ後押ししてくれて、フリーランスになりました、そんな感じですかね。

星氏:そうですね。あと、規則に縛られるのが嫌だったんで。就業規則とか就業時間とかあんまり好きじゃないんですよね。

松谷氏:でも、普通の会社だと必ずありますよね。

星氏:そうです、そうです。日勤付けろとか、日報付けろとかって。確かにプロセスって重要なんですけど、結果出しゃいいんでしょみたいな感じだったんで、そういうのも嫌でしたね。

松谷氏:大なり小なり皆さん嫌だと思うんですけど。そこで本当にジャンプしちゃうっていうのがすごいですね。

星氏:やってることも大体一緒だったので。お客さんから、会社っていうより個人を信用してもらってたので、これだったらいけるかなっていうのもあって。それで飛び出しちゃいましたね。

なぜフリーランスマーケターになったのか~立壁氏・学生時代のEC企業

松谷氏:一方、立壁さんは最初からフリーランスだったんですか。

立壁氏:そうですね。

松谷氏:どういったきっかけで。

立壁氏:理系の大学に通ってたんですけど、お金がないからアルバイトしようかなと考えたんです。

立壁氏:いろんなバイトをやりながら、もっと時給がいい働き方がないかなって探してまして。インターネットでだったら収入が得られるだろうとか調べてて。そしたらやっぱりビジネスをやるのが早いんじゃないかなって思って

松谷氏:バイトやろうとしてたんですよね。

立壁氏:そうですね。バイトより稼げる何かないかな、からが出発です。でも、インターネットのビジネスは資本がかからないので、学生ながら成果を出している方もいらっしゃいまして。同じようにやったらいける可能性はあるのかなっていうとこから入りました。どんなビジネスをやるべきかいろいろ調べて、ECがいいかなと。

松谷氏:ブログ書くとかじゃなかったんですね。

立壁氏:それも検討はしました。例えばECですと在庫を持つんですよね。持たないやり方もありますが、持つのが基本なんです。

ただECの場合は、安く物を仕入れて価値がある物を適正な価格で置いておけば売れるっていうような方法は、シンプルでやりやすいなと思いまして。

一方、ブログで稼ぐってなるといいブログをつくって。自分で発信していくんだったら個人のブランディングをやって、価値があるからこの人から商品を買おうとか、アフィリエイトだったら、価値があるからこの人が紹介している物を買おうとか。自分のブランディングをゼロから、名もない、価値がない学生がゼロから構築していく必要があると思うんですね。

松谷氏:話を聞いてると、ECは誰でもできるような気がしちゃいますね。

立壁氏:いかに安く仕入れるかっていう。

松谷氏:バイトじゃなくて、完全にビジネスですよね、もう。

立壁氏:はい。僕はおもちゃ屋さん、玩具を扱ってたので、問屋とかに電話して。安く仕入れられる商品を頑張って探して、適正価格ぐらいで置いておけば売れる。

置いておくのはECモールですね。Amazonとか楽天のショップを開いて、置いとくと。Amazonとか楽天に販売手数料は取られるんですけど、集客についてはほぼ自分は何もしなくていいので、そこの部分は広告費と捉えて、Amazon、楽天に売っていただくというような感じで。

シンプルに、いかに効率良く多くたくさん売るかっていう部分を追求していました。

星氏:何でおもちゃに目を付けたんですか。

立壁氏:当時学生で資金がなかったので、回転率が速い商材を扱うのが肝だなって考えてまして。おもちゃって他の商材と比べて、めちゃくちゃ回転率が高いんですよね。かつ相場も安定してるので、そこまで買った商品の値が下がることも少ないんです。好きだからおもちゃとかではなく、もうかると思うからおもちゃって感じでやりました。

松谷氏:論理的ですね。

星氏:全然おもちゃの知識がないんですけど、フィギュアとかそういう感じですかね。

立壁氏:そこは結構幅広くやってました。例えば、小さいお子さんが好きそうなウルトラマン、トーマスとかから、大人の男性が好きそうな萌えアニメのフィギュアやタペストリーとか、大人の女性向けの、イケメンが出るようなアニメの玩具とか、割と幅広く扱ってました。

そこから理系の大学だったので、就職はいろいろ迷ったんですけど、大学院に進学しようと思いまして。

松谷氏:ECはやりながら。

立壁氏:大学院進学しつつもECを続けてて。大学院を中退してビジネスでやってこうと思いまして。
そこから就職せずにずっと個人でビジネスして、フリーランスでやっている状態ですね。

松谷氏:理系の大学院にいかれてたら、周囲はそれなりのところに就職したりされてるんじゃないですか。

立壁氏:そうですね。僕は理工学部の中でも、プログラミングとか電気回路とかの学科だったので、大手のメーカーさんに勤める友人がほとんどでしたね。もちろん、途中で辞める方もいると思いますけど。

松谷氏:理系の大学院でECで起業する人ってあんまいないんじゃないんですか。

立壁氏:そうですね、ECは安定してないですもんね。

松谷氏:安定かどうかは分かんないけど、かなりユニークな気がするので。

立壁氏:そうですね。プラットフォームの規約に依存する部分があるので、本当は自分で独自ドメインでショップをつくって、広告なりで集客してっていう方が安定はしますね。

星氏:そう思います。自分でサイトを立ち上げて、裏側を全部見て、ターゲット・ペルソナを決めて、データを見ながら、このおもちゃの方がいけるなっていう分析をした上で仕入れてたのかななんて思ったんですけど。それがベースになってフリーランスになったってことではないんですかね。

立壁氏:仕入れに当たって自分でサイトをつくるのではなく、例えば、AmazonでAっていう商品が過去3カ月でどの値段で何回売れたかを見られるようなサイトがあるんですね。
ヤフオクとかでも落札価格とか見られるんですよ。それでその商品のポテンシャルとか回転率が分かるので、分かってる商品だけを仕入れるっていう、後出しみたいな感じでやってました。

星氏:それは賢い。

立壁氏:ほんとに資金がなかったので、そういう戦い方しかできなかったっていう部分です。

星氏:そこに着眼するところがマーケター気質っていうか。僕の友達ですけど、ヴィンテージの靴を仕入れてきて、磨いて、新品に近いような形でECを始めるんで独立するっていう友達がいたんですけど、勘なんですよね。自分の経験と勘でスタートしてるんですよ。

この靴は絶対に、年代物なんで磨けば絶対ファンがついて売れるみたいな。裏側のデータは何も見てないんですよね。

そのときに、そういう何が売れ筋でとか、どんな回転率だっていうことぐらい分かっていれば、彼も仕入れにちょっと工夫したと思うんですけど。自分でこれがいいな、これ売れそうだなって勘でやっちゃったんで。

立壁氏:そういうことで。

星氏:そうですね。1年で会社員に戻ってました

立壁氏:確かに、そのやり方だとちょっと怖いですね、僕は。

星氏:勘と経験に頼る人って結構いるんで。立壁さんみたいに、ちゃんと裏側のデータを見て仕入れるっていうのは素晴らしいと思いますけど。

マーケティングスキルがあればビジネスは成功する

松谷氏:立壁さんは、今マーケターとして活動されてますけど、そこに至るにはどういう感じで。

立壁氏:さっきの話とつながるんですけど、プラットフォーム、ECで起業って、ECの規約が変更したら急に売り上げが下がったりだとか、逆に悪い場合は販売ができなくなったりする可能性もあるんですね。正直安定しないんですよ。なので、ずっとECでやっていくのは良くないなってのはいつも思ってまして。

そんな中で、やっぱり自分でビジネスをつくって売り上げを上げられる力って何だろうって考えたときに、業種問わずマーケティングスキルがあればビジネスは成功するって僕は思ってまして。若かったからそういう考えだったんですけど、今も大事なスキルだとは思ってます。飛躍してますかね。

松谷氏:でも、思って、なっちゃったわけですよね。

立壁氏:そうですね。

松谷氏:なんかすごいな。どう思いますか、星さん。

星氏:まさにBtoBですね。僕はBtoB畑なんですけども、やっぱりBtoBって結構難しいので。スキルがあると食べられるっていうか、聞かれることが結構多くて。

特にBtoBなんて、マーケティングスキルがあると絶対会社の業績が伸びるんですよ。そういった意味で、立壁さんの意見はもうアグリーだし、賛同しちゃいます。ただ、その年でそこに着眼したのはすごいなと思いましたね。

立壁氏:ありがとうございます。

星氏:僕が30ぐらいのときは何やってたかな。スーツ着て営業してましたね。まだ会社員だったんです。

フリーランスマーケターのメリットはなにか

松谷氏:そんなフリーランスとして活動されてるお二方なんですけど、フリーランスのマーケターってどうなんでしょう。今、フリーランスの方がすごく増えてるって巷で言われていて、意外と皆さんいろんなイメージをお持ちだと思うんですけど。実際フリーランスとしてやってると、メリットはどうなんですかね。

星氏:自慢っぽく聞こえますけど、今、僕ちょうど確定申告書作ってるんですけど。去年、過去最高益だったんです。

松谷氏:コロナは関係ないんですか!?

星氏:関係なかったです。去年いろいろと頑張ったっていうのがあるんですけど。自分で稼ぎがコントロールできるし、仕事も選べますから。頑張ったら頑張った分収入になりますし、嫌な仕事は断れるじゃないですか。

立壁氏:あんまり得意じゃない仕事を。

松谷氏:断ると仕事がなくなっちゃうんでっていう方もいらっしゃいますけど、断れるものなんですか。

星氏:ちょっと合わないなとか、相手の企業さんの担当者の方がちょっとやだなっとかっていったときに「すいません、ちょっと僕そこのスキルがないんで」って言って断ったりしますね。

松谷氏:会社だとそういうの無理ですよね。

星氏:そうですね。さっき申し上げたように、仕事取ってきちゃったんでやれみたいなのあるじゃないですか。

あとフリーランスになって一番いいなと思ったのは、時間が自由になるってことですよね。みんな止めどなく仕事するでしょって言うかもしれないですけど、自分で時間を選べますし、出勤しなくていいですし。僕は今、千葉県の鎌ケ谷市にいるので。

松谷氏:今ですか。

星氏:はい、現在、千葉県の鎌ケ谷市に。

松谷氏:お住まいがそちらってことですか?

星氏:違います。ワーケーションしてます。

松谷氏:ワーケーション!

星氏:はい。今日は平日ですけど、午前中趣味して、昼間仕事して。それでもちゃんと仕事として成り立つので。僕がフリーランスをして良かったなと思ったのはそこですかね。立壁さんはどんな感じで思ってらっしゃいますか。

フリーランスマーケターのメリットは~立壁氏

立壁氏:僕は逆に会社員経験がないので恐縮なんですけど、通勤がないっていうのはすごいうれしいですね。例えば片道で平均1時間ぐらいとして、毎日2時間、平日5日で週10時間を逆に生産的なことに使える新しい収入を作る仕事でもいいですし。
そこは、フリーランスの武器かなと思うんですよね。リモートベースで働ける前提なんですけれども。やっぱり強いなとは思いますね。

松谷氏:通勤したことないんですか。

立壁氏:ないですね。クライアントさんとの調整とかで、最大週1とかだったと思います。

松谷氏:マックス週1ですか。。

星氏:会社員経験がなくフリーランスになれるっていうのは、ちょっと希少価値ですね。

立壁氏:そうなんですね。確かに、周りにも聞かないですね。

社会人経験なくフリーランスになっても困らない

松谷氏:学生からいきなりフリーランスになるとき、周りの反応はどうだったんですか。

立壁氏:両親は強く反対してましたね。一度社会に出ておいた方がいいって。
確かにフリーランスになりたてのころは分からないことだらけだったんですけど、それは別に会社員じゃなくても学べるなって強く思うんですよね。クライアントワークを通じてお仕事させていただきながら、勉強ができたと思ってまして。

だから、最初はみんな経験がないけど、仕事をしてれば、会社員かは関係なく身に付けられるんだなって思いますね。

星氏:よく大企業で2カ月ぐらい新人研修やるじゃないですか。

立壁氏:やるんですね。

星氏:名刺の渡し方とか、上座の場所とか。そういうのはなくても仕事はできるってことですもんね。

松谷氏:もはやリモートで、上座とかないですもんね。

立壁氏:名刺が渡せれば、ぐらいですか。

松谷氏:今は名刺も渡さないですからね。

立壁氏:名刺も使ってないですね。

人間関係によるストレスがない

松谷氏:立壁さんも、会社員のお友達や仲間と話したときに、フリーランスとしてのメリットを感じることってありますか。

立壁氏:何個かありますね。1点目がやっぱりさっきの通勤問題で、2点目が人間関係問題。上司とか同僚でちょっと馬が合わない人がいて、それが大きなストレスになってることを言う友達は結構多いですね。
やはり先ほど星さんがおっしゃっていたように、割と仕事を選んでいるなと思ってまして、僕も。そこは収入の組み方次第かなって思うんですけれども。

星氏:収入の組み方?

立壁氏:ある程度生活するのに必要なお金ですね。20万とか30万とか個人によると思うんですけど、そこは固定で入るような仕事の取り方をして。それ以外の部分については、できるだけ関わりたくない人と関わらずに、やりたい仕事を取るというような。ライフワークとライスワークの使い方みたいなのも選べて。

松谷氏:ライフとライス

立壁氏:全体的な仕事、ポートフォリオを組んでいけばやっていけるかなと思います。もちろん、スキルを上げ続ける、お客さんのことを考え続けるっていうのは前提ではあるんですけれども。それをやった上でうまく組んでいければ、全然いけますね。

松谷氏:いけてきたってことですよね。

立壁氏:そうですね。営業もしたりすれば。

フリーランスは逆に安定している?

松谷氏:フリーランスの一般的なイメージとしては安定しないとか、コロナ初期のころにフリーランスが大変だっていう報道もあったと思うんですけど。そんなことないですか? 意外と安定してるんでしょうか。

立壁氏:そうですね。複数の仕事が取れるっていうのが大きいんじゃないですかね。
例えば平均3社あったとして、20万、20万、20万ぐらい頂いてたとして。1社切られても、切られてから営業活動を始めれば、翌月ぐらいには1社取れるんじゃないかなって思ってまして。なので逆に安定してると思うんですよね。複数の収入源があるんで。

星氏:逆に安定。

立壁氏:例えば会社員の方で、副業もされてないっていう方ですと、部署が異動になったりして、すごくストレスがたまる上司と一緒になってしまったりとかして。

松谷氏:全然あると思います。

立壁氏:悪い場合は心を患ってしまったりとか、そういう可能性もあると思うんです。それで仕事を続けられなくなったり。それって全部外的要因で、自分でコントロールできない部分だと思うんですね。その一方で、フリーランスは割と仕事の取り方から自分で選んでいけるんで、逆に安定してるんじゃないかなって思うことがありますね。

松谷氏:目からうろこな感じですね。なんか、サラリーマンが駄目な感じがしてきましたね。

星氏:いやいや、職種にもよりますよ。マーケターって、特殊能力とまでは言わないけど技術職なので。なかなかプロフェッショナルの人って少ないと思うんですよね。だから立壁さんみたいに重宝されますし。営業と一緒に、営業マンにマーケティングやらせる会社とかっていまだに多いんで。それはそもそも違うじゃないですか。

立壁氏:そうですね。

星氏:だから、そういう専門領域を持ってるのは強いと思うんですね。フリーランスのマーケターはいいと思いますよ。

どうしたら成功フリーランサーになれるの?

松谷氏:すごく面白い話になってるんですけど、次が最後のテーマで。どうしたらそういう成功フリーランスになれるんですかっていうテーマです。まだ疑問を持っている方もいると思うんですけど。どうしたら安定した、ちゃんとしたフリーランスになれるんですかね。お2人の成功の秘訣みたいなものがお伺いできればと思います。

星氏:成功したフリーランスかどうかは分かりませんけど、成果を出し続けるためのスキルを磨くっていうのが一番分かりやすいんじゃないですかね。結果を出してると継続もしてくださいますし。クライアントをサクセスさせるっていうことと、そのために自分が何をしたらいいかってことを考え続けるってことなんじゃないでしょうかね。

松谷氏:長い間にはやっぱりうまくいかないときもあったりしますか。

星氏:もちろんそういうときもありますけど、本質として何がいけないのかっていうのも、それこそマーケターなんで分析もできますし。それはリカバリーできると思いますよ。当たり前のこと言ってますけど、なかなかそれができないって人が多いんで。あと、踏み込めない。そこなんじゃないですかね。

松谷氏:立壁さんは?

立壁氏:星さんがおっしゃられたこととかぶるんですけれども、やっぱりお客さんの成功を考えるっていう。お客さんが売り上げ上がったら継続していただけるし、ご紹介もいただけるし。今僕、紹介でお仕事頂いてるのが一番比率として多いんですよね。それもクライアント様からご紹介いただいて。

逆に成果出ないと切られてしまうっていうのは、そういう世界だと思うんで。そのためには主体的に動いていかないといけないっていうのは強く思いますね。言われたことだけをやるんじゃなくて、自分からどんどん提案したりだとか、逆にうまく機能してないとか、ちょっと無駄があるなっていう部分を、もっとこうした方がいいんじゃないですかと提案したりだとか。そういう姿勢があると結構続けていけるかなってのは思いますね。

フリーランスへの一歩を踏み出すことは簡単

松谷氏:お二人の話を聞いてると、フリーランスとしてやっていく事がすごく簡単そうな気がするんですけど。

星氏:考え方はシンプルですね。

松谷氏:でもさっき星さんの話の中で、会社員で踏み出せない方がいるってお話もあったと思うんですけど、そんなに簡単なんですか。

星氏:それは、踏み出しちゃえばいいんじゃないですか。踏み出してから考えりゃいいんじゃないですかね。みんな結構準備してからとか、まだ僕にはそんなスキルがありませんとか言うけど、それはお客さんが決めることなので。

お客さんが「君、大丈夫だよ」って言ってくれれば。僕はそうだったんで。簡単かどうかでいったら、簡単なんじゃないですか、やっぱり。シンプルですよ。

フリーランスマーケターを入れるメリット

星氏:会社員だと業務も決められちゃってるので、俯瞰的に物事を見れなかったりするんですよね。1つのミッションって決められるじゃないですか。僕らは、外部から来ると俯瞰的に物事を見れるので、いろいろと見えてくるものが多いんですよね。

そうすると、意外なウィークポイントとか、ちょっといじれば良くなるところとか見えるんで。そういった意味でも、外部のフリーランスを使うのは、俯瞰的に物事を見てもらうって意味ではすごくいいと思うんですよね。

一番最初の話に戻りますけど、僕が「君ってどうなの」って言われたとき、「トライアルで1カ月使ってくれ」って言うんです。どういう感じになるか見てくれ、良かったらお金払ってくださいってことやったりするんですけど。

だから、もし不安だったら、企業側には一度やってみてほしいですね。それでオッケー出す人だったら、結構自信がある人なんで。初月からお金くださいっていう人はちょっと。「じゃあいいです」って言ってもいいかもしれないですね。返金保証までは言いませんけど。

取りあえず1カ月使ってみてくださいって。それぐらい自分に自信をもってフリーランスはやっているというか。

立壁氏:確かにクライアント様から、本当にこいつ効果あるのみたいに思われているときもあるんですよ。そういうときは、インセンティブの比重を高めて提案したりします。成果出なかったらお金そんなにいただけないっていうような。

星氏:ありますね。

立壁氏:はい。

松谷氏:すいません、興味深いお話ばかりなんですが、今回はお時間ということで。また機会をつくりますので、ぜひ今日のお話の続きをしていただければと思います。星さん、立壁さん、本日はありがとうございました。

星氏・立壁氏:ありがとうございました。

松谷氏:ありがとうございました。

フリーランスマーケターは自分で自分をコントロールできる

今回のインタビューでは、フリーランスマーケターの実態について伺いました。

フリーランスマーケターは、どんな仕事をどのように行うのか、すべて自己責任で決めていきます
確実に成果を出せるだけの実力は必須ですが、安定もやりがいのある仕事も、自分次第で手に入れることができます

リモートワークの広まりも、フリーランスには追い風になっています。
フリーランスマーケターになること自体は難しいことではありません。

ブレーンスタイルが提供するマーケターマッチングでは、多くのフリーランスマーケターと企業を結び付けています
フリーランスとして活躍したい方のサポートも行っておりますので、ご興味がある方はお問い合わせください。