あなたの企業にはマーケターが十分にいるでしょうか。
マーケターが企業内に足りていない/やや足りていないと思っている企業は、全体の3/4にものぼるという調査結果があります。
https://dime.jp/genre/945786/
しかしコロナ以後、デジタルマーケティングがより一層大事になっていると感じている企業が7割を超えるというデータが同調査で出ています。
マーケター不足を感じている企業が多い上に、マーケティングの重要性も上がっているとなると、マーケターが不足する企業はより一層増えることが見込まれます。
そんな中、マーケターの採用がうまくいくようにするため、どうしてマーケターの採用が困難になっているのかと、どのような解決方法があるのかについて考えていきましょう。
Webマーケターが不足している理由
Webマーケティングの市場自体は拡大しています。
それにもかかわらず、マーケターの数が増えないのはどんな理由があるのでしょうか。
3つの理由を見ていきましょう。
①マーケターを教育する環境が少ない
マーケターが必要だと感じた企業の多くが、マーケティングの経験者を採用しようとしています。
つまり、マーケターの不足を埋めるために、数少ない既に経験のあるマーケターの採用に乗り出す企業が多く、躍起になって取り合うため、マーケターの採用はより困難になっているのです。
経験者ではない人材をマーケターとして採用して、マーケターに育てようという企業が少ないのには、マーケティングの責任者としてマーケティングの教育をできるような人材が不足しているからだといえます。
教育体制が整っていないことが原因で、マーケティング業を退職したという人の声もあります。
マーケティングはプログラミングなどとは違い、学校やスクールなど体系的に学べる環境があまりありません。
常に必要とされるスキルが変化していくため、資格のような形でマーケティングができることをラベリングするのも難しいです。
教育体制が整っていないため、企業でもどのように教育をすれば良いのかの答えがまだ見つかっていないのが原因と言えるのではないでしょうか。
②マーケティングにデジタルが必要となってきている
マーケティングの手法を考える時、どの媒体で見込み顧客にアプローチするのかということを考えます。
コロナ以後、家にいる時間が多くなった生活スタイルを考えてみると、スマホやパソコンを触っている時間は圧倒的に長くなっているはずです。
そこから考えると、マーケティングの手法を考える上でもデジタルの手法を検討することが最優先となってきます。
Webマーケティングができる人材を探すということは、マーケティングができ、かつデジタルにも精通している人材を探さなければいけません。
いわゆるデジタルネイティブと言われる世代は、1995年以降に生まれた世代であり、まだ十分に経験を積んでいるとは言えません。
一方でマーケティングの経験が豊富な40代〜50代の世代は、デジタルのマーケティングには精通していない人もたくさんいます。
この両方のバランスを兼ね備えないといけないのが、デジタルマーケティングの人材が不足している理由となります。
③マーケターは就職先を探さない
マーケティングのスキルを持った人材は、あまり就職先を探していないという傾向にあります。
そもそもマーケターが不足しているため、企業内のマーケターの一人一人の業務量は多くなってしまい労働環境は悪くなる一方です。
フリーランスとなったり、起業したりと独立するマーケターが多くなるのも納得ではないでしょうか。
マーケティングのスキルさえあれば、商品開発から営業、支援まで一通りこなせてしまうから独立という選択肢もすぐに思い浮かぶのです。
優秀なマーケターが外部に流出してしまうため、企業内でマーケターを育てる人材もいないし、会社のノウハウを体系化して教育する体制も整っておらず、よりマーケターが不足するという事態に陥っているのです。
Webマーケターの採用が困難な理由
Webマーケターが不足している中でも、Webマーケターの採用に成功するための方法はあるのでしょうか。
ここでは、マーケター採用に失敗している企業の理由を考え、マーケター 採用を成功するための方法について考えてみましょう。
業務内容が高度化し、求めるもののレベルが高すぎる
Webマーケティングでは、業務内容が細分化している傾向にあります。
Webマーケターだからといって、SEOもできてHPの監修もできて、SNSにも精通していて、広告も打てるという人材はなかなかいません。
それにもかかわらず、全部のマーケティングの施策を任せようとしたりしていませんか?
SEO、HP制作ディレクション両業務の経験2年以上というような2条件だけでも、達成するのは難しい場合があります。
また、任せる要件が定まっていないケースも考えられます。
ただ企業の売り上げを上げてほしい。というような抽象的な依頼をしても、依頼の受け手からするとどんなスキルが求められているかが分からなくなるのも当然です。
マーケターの採用においては、どんな業務内容を任せ、どんな効果が得られることを求めているのかを明確にしてから依頼する必要があります。
その際にはマーケティング業務の、少なくとも概要は把握できている、マーケティングへのリテラシーが高いメンバーが必要となります。
求職者の求めるものに沿っていない
かつては、「大企業に入って、安定した収入を得て終身雇用によって会社に守ってもらう」という価値観が当たり前でした。
しかし、現代では働き方も様々になっており、就職する際に求めるものも変わってきています。
「自分のやりたいこと、趣味を優先する人」
「プライベートや家族・友達との時間を大事にする人」
「どんな人と働くかを大事にする人」
「短期的にお金が欲しいと思っている人」
「働き方を優先したい人」
「企業のブランドを優先したい人」
このように働くことに対して様々な価値観を持つようになっているので、求職者がどんなことを求めて会社を探しているのかを考えなければ採用に成功するはずもありません。
それにもかかわらず、求めるスキルと、報酬と簡単な労働条件を書いているだけで、就職したいと思ってくれる人が集まってくると思いますか?
例えば、最近ではTikTokをはじめとするSNSを活用して採用に成功しているような企業もあります。wantedlyのような採用媒体では、企業の社内の様子や、社員直々のメッセージなどが掲載されています。
そのため、今までのように通りいっぺんに採用媒体に情報を載せて、企業説明会をして、堅く面接をするような王道の方法だけではなく、求職者に寄り添うような採用方法を試していく必要があります。
マーケターの採用を成功させるための2つのコツ
そんな状況の中で、マーケターを採用するにはどのようなコツがあるのでしょうか。
2つのコツについてみていきましょう。
①自社の社員としてではない採用手法を考える
マーケティングの人材が足りないとなった時、真っ先に社員として採用する方法を考えてしまってはいないでしょうか?
マーケターは社員にならずとも、フリーランスとして働く手段を取りやすく、そもそもどこかに就職しようと考えていないケースが多いという話をしてきました。
自社の社員として採用しようと、数少ない候補の中から優秀なマーケターを探すくらいならば、そもそも社員として採用しようとしないで、フリーランスとして業務を切り出して任せるという方法があります。
フリーランスに任せるときの懸念点として、業務のクオリティを担保して、責任を持って仕事をしてくれるのかが不安と感じることがあるかと思います。
優秀なフリーランスの探し方が分からないという方もご安心ください。
フリーランスに特化したプラットフォームがありますし、そこではどんなスキルがあるのかについて比較検討することが可能です。
②採用すらもマーケティングとして考え直す
近年、採用マーケティングという言葉が注目されています。
顧客を見つけるのと同じように、優秀な人材を採用するのにも他社の上をいくため、マーケティング的に考える必要があるというものです。
マーケティングを行う上で最も大切な考え方は、お客様目線で考えることと数値を用いて論理的に考えることです。
お客様、つまり求職者目線ではどのように会社を探しているかを考えます。
そこに加え、例えば優秀なマーケターを採用したい、という抽象的な課題から、〇〇という課題を解決するために、△というスキルと□というスキルを持った人材を〜月までに採用する。そのためには×人と面接をすることで達成できる、というように数値的な目標を立てて、実行に移すことで成功につながります。
採用マーケティングにおいてまずは、商品を売る時と同じように、採用したい人材のターゲット像を明確に考えます。
媒体としては、ターゲットがどんなメディアを使っているのかを考えます。
転職サイトなどWebで検索して調べるのか、SNSでの情報に影響されるのか、知り合いから入ってくる情報を参考にするのかというような選択肢が出てくるはずです。
そして、どんな企業だったら就職したいと思ってもらえるかを考えます。
先程の話のように、この会社に入りたいと思う動機は様々にあります。
仮に、会社として知名度や規模が大きくなかったとしても、他の点でその人にとって働きたいと思ってもらえるような会社になるかもしれません。
それをもとに、ターゲットとの面接の機会を得るためにはどの手法に力を入れればよいかを考えます。
媒体の掲載で順位を上げるのがよいのか、紹介に力を入れるのか、SNS運用に力を入れるのか、目標を達成するためにはどこにリソースを投じることで全体として効果が高くなるかを考えることが成功につながります。
マーケターの採用は難しい
以上のように、マーケターを自社の社員として採用するのは困難な状況となっています。
もしマーケターの採用に成功したとしたら、採用マーケティングもそのマーケターのおかげで加速しますし、社内のノウハウや教育システムを整えてくれ、もっとマーケターが来たいと思うような会社になるはずです。
つまり、優秀なマーケターの採用に成功したら、芋づる式に優秀なマーケターをどんどん採用することにつながるのです。
そのためなんとしてでも優秀なマーケターを1人採用することが、長期的なマーケティング人材確保の成功につながるのです。
最も早く優秀なマーケターに自社を手伝ってもらうためには、業務委託人材に任せるという方法が効果的です。
優秀なマーケターをいち早く採用することができるので、ぜひ一つの方法として検討してみてください。
参考記事
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000107.000002500.html
https://active.nikkeibp.co.jp/atclact/active/17/050700274/021800041/
https://www.fnn.jp/articles/-/247307