【失敗事例から学ぶ】人材活用の失敗を防ぐための方法を徹底究明

企業が成長するためには、優秀な人材が集まり、内外の仕組みがうまく機能する必要があります。
人材の側面から企業が成功するためには、優秀な人材の採用に成功した上で、その人材が力を発揮できるような環境を整える必要があります。

どれだけ優秀な人材を採用できたとしても、その後の企業の体制が整っていなければ、優秀な人材の能力は発揮されません。
逆に、企業の中で教育がしっかりとできたり、メンバーが力を発揮できるような環境が整っていると、採用で人気な人材を取り合わずとも、優秀なメンバー構成にできます。

つまり、人材活用するためには「人材の採用まで」「採用後の活用」の二つの方向性から考える必要があり、これらはお互いに影響し合うので、どちらも並行して改善することが求められます。
片方だけが整っていても、うまく機能しないということです。

この記事では、人材活用の失敗例を見ながら、どうしたら人材活用を有効に進めていけるかについて考えていきましょう。

人材採用における3つの失敗パターン

人材採用の失敗には3つの原因があります。
1つずつ順番に見ていきましょう。

失敗① 候補者が集まらない

A社は、求人媒体を調べ、掲載できる限り掲載しました。
成功報酬型の手数料形式のところもあれば、固定で手数料がかかる場合もありました。
しかし一向に応募してくれる人はいませんでした。

このように、採用活動をしても応募者が集まらない場合が失敗例その1です。

仮に数人の応募者が来て採用に至ったとしても、応募者がたくさんいた方が企業にとって有利になります。
求める人材像があるときは、応募者がたくさんいた方がその人材像に合致した人材と出会える可能性が高くなるからです。

この場合は採用の手段を考え直す方法と、採用の条件を見直す方法の2通りの対策があります。
つまり、「求める人材」の探し方が悪い可能性と、そもそも「求める人材」に該当する人材がいない可能性の2通りがあります。

まずは探し方の改善についてです。
インターネットの普及により、特に若者が使用するメディアは刻一刻と変化する上、多様化しています。
みんながテレビを見ていて、惹きつけられるテレビCMさえ打てば成功する時代ではなくなったのがその代表例です。

つまり、大手の採用媒体に掲載するだけでは、自社が求める候補者に見られていないという可能性もあります。
例えば、SNSを活用することで職場や社員の雰囲気をあらかじめ知ってもらうような活動をしたり、リファーラル募集を積極的に行うよう周囲に呼びかけてみる、などの方法が考えられます。

次に、探す条件が悪い場合についてです。
経歴・スキルの条件に対して、給料・働き方の提案が見合っているかについて、競合の条件と照らし合わせながら考える必要があります。

近年は働き方に対する考え方も多様化しているので、求職者が価値を感じるポイントは人によっても異なります。
例えばどれだけ給料が安かろうと、リモートで柔軟性のある時間帯に働きたいというニーズは一定数あります。
そのため、自分が常識だと信じていることだけを基準に考えるのではなく、現在の採用市場を調査したり、求職者から意見を募ることで条件を磨いていくことが求められます。

失敗② 内定者が途中でいなくなる

B社では、1次面接の合格の通知をしたのに、2次面接に来てくれなかった人が数人いました。
さらに内定を出した人の中にも、他の会社に決まってしまったのでと言われ、断る人がいました。

これは候補者がモチベーションを落としてしまったり、他の会社の方が魅力的だと判断したことが原因だと考えられます。

優秀な人材であればあるほど引く手数多なので、その人材が会社を選ぶ側の立場にあるとも言えます。
営業において、見込み顧客を逃さないよう気を付けるのと同じように、しっかりとクロージングをかけるところまで考えなければなりません。

そのため、営業のように、候補者と定期的に接点を持ったり、自社が他の会社より優っていることをアピールしなければなりません。
採用は、候補者の能力を見定めるだけの場ではなく、社員が候補者と接する中で、会社の強みや雰囲気をアピールするための場でもあるのです。

失敗③ 人材がミスマッチだったり、すぐに辞めてしまったりする

C社では、離職率が特に高いです。
大手企業で活躍していた人材をベンチャー企業のC社が採用したところ、期待していた成果を全く上げてくれませんでした。
それどころか、「教育体制が整っていない」「担当する業務内容が広い分野に渡りすぎている」などの不満を言って半年で辞めてしまいました。

また、エンジニアを採用するときに、求めていた言語を習得していたが、ビジョンにあまり共感していなさそうなDさんと、求めている言語は習得していなかったがビジョンに共感してくれたEさんとの二人がいました。
即戦力になってくれることを期待してDさんを採用しましたが、あまり成果が上がらず、結局4ヶ月後に他の条件の良い会社に転職してしまいました。

採用にお金をかけたのにも関わらず、「思っていた人材とは違う」となってしまったり、すぐに辞められてしまったりすると、損失が大きいですよね。

一番の原因は、採用の段階で候補者の人柄やスキルを見ぬけていないことにあります。
さらには候補者単体の能力以上に、会社の雰囲気やビジョンとマッチするかということがパフォーマンスを出すためには重要なことになります。

採用面接の段階でミスマッチを防ぐためには、会社の求める人材任せる業務をあらかじめ伝えておいたり、会社のデメリットまで言及したり、面接試験の場以外でも交流したりと、内定者の心に寄り添う必要があります。

採用後の活用における2つの失敗パターン

せっかく優秀な人材を採用できても、力を発揮できる環境を用意できなければ意味がありません。
その失敗事例を2つ見ていきましょう。

失敗① 評価体制が整っていない

F社では社員の評価体制が整備されていませんでした。
そのため会社の利益のために動くよりも、上司に媚を売るような動き方をしている人の方が評価されます。
次第に、会社の利益を考えて動く人が減っていってしまいました。

会社の評価体制は、そのまま会社でどのような働き方をすれば良いかの指針となります。
だから指針は経営の方針に沿っている必要があります。
また評価体制は、どのような働き方をすることが会社の利益を最大化するのかについて、経営者目線で求めるものと、現場で働いている人との間で共通認識を作る役目も果たします。

そのことから、F社で会社の評価体制を立て直すためには、まず経営者目線からトップダウンで、経営の方針から逆算して求める人材像を明確にし、そのような人材が生まれるような評価体制を整えます。
次に、新しく入った社員にも既存の社員にも、評価体制の意図を伝えます。

評価の基準だけでなく、評価された後の処遇についても、社員目線でモチベーションとなるものを考える必要があります。
また、意図のわからない基準で評価されることは大きなストレスにつながり、最悪やめてしまうケースもあるので要注意です。

失敗② 適材適所で働けていない

G社では似た業種の会社から、活躍している優秀な人材をヘッドハンティングしました。
しかしG社内で似たような業務に配属したところ、なかなか期待していたような成果を上げられませんでした。
待てばパフォーマンスが上がるのではと期待していましたが、結局最後まで同じような成果しか出せずに終わってしまいました。

人材が持っている力を最大限発揮できるかどうかには様々な条件があります。

・社内の規則や働き方が本人の働き方とあっているか
・職場での人間関係がうまくいっているか
・得意な業務に集中できるような環境、仕事の持ち分になっているか

パフォーマンスが発揮できている状況にあるかどうか、上司が状況を見る必要があります。

本人としても、自分が力を発揮できる環境で働きたいと思っています。
そのため、パフォーマンスが発揮できないことを本人の努力不足のせいにすると離れていってしまいます。

まずは本人がどう感じているかについて寄り添う必要があります。
スキルや働き方としてどのような傾向があるのかまで、詳しく本人のことを知る必要があります。
次に、感情の問題がないかに寄り添います。仕事での人間関係、プライベートでの人間関係含め、パフォーマンスに影響するような悩み事はないかに寄り添い、ときには解決するための考え方を話すことも必要です。

人材活用に成功して、会社を成長させる

人材の採用と、採用後の企業での働き方の両面から、人材活用の失敗事例を分析してきました。
人材活用で失敗する選択肢がわかれば、全ての原因を潰すことで解決します。

しかし、あくまでも人が関わることなので、問題が発生した時の原因も解決策も、一概にこれが正解だと言えるようなものではありません。
どれだけ対策をしても、採用の失敗、採用後の人材離れは起こってしまいます。

そんな悩みから解放される方法が、フリーランス人材に依頼することです。
フリーランスは採用コストも少なくてすみますし、マッチしなければまた別のフリーランスに依頼するといった柔軟な対応をすることができます。

経験豊富なフリーランスに業務委託することで、失敗しないような人材活用をしてみませんか。