【新卒から独立】フリーランスマーケターにとっての「安定」を設計する方法

マーケターに限らず、フリーランスは不安定だと言われています。
しかし自分の采配次第で働き方をコントロールできるのもフリーランスの特徴です。

やり方次第では、フリーランスでも安定を手に入れることができます。

今回のインタビューでは、大学院在学中からビジネスを立ち上げ、卒業後はフリーランスとして活躍している立壁健氏にお話を伺いました。

独自の視点でキャリアを積み重ねているからこそ見えてくるマーケティングの魅力について見ていきましょう。

立壁氏の紹介

インタビュアー:Marketers Profile。
本日お迎えしてるのは、立壁健(けん)さんです。

立壁さんは大学院在学中にECのビジネスを立ち上げ、ネットビジネスの面白さに目覚められました。その後マーケティングに軸足を移し、その領域でフリーランスとしての活動を決意、今はフリーランスマーケターとして活躍されています。
立壁さん、今日はよろしくお願いいたします。それでは、簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。

立壁氏:はい。立壁健と申します。年齢は30歳で、都内在住です。
経歴としては大学卒業後、大学院に進学したんですけど、並行して自分でECモールで物販のビジネスをやっていました。そちらが軌道に乗ったので、大学院を中退して、そこからフリーランスでやっています。

今もフリーランスのマーケターとして働いております。Webマーケティングの中でも、専門はセールスライティングや、ダイレクトレスポンスマーケティングなどを専門としています。クライアントさんは、コーチ業だったり、コンサルタントの方や、士業の方ですね。スモールビジネスで売れる一連の仕組みをつくるのを専門として、そういった働き方をしています。よろしくお願いします。

インタビュアー:よろしくお願いします。

学生時代について

インタビュアー:学生時代にECをやっていたってことなんですけど、なんで学生のうちから始めようと思われたんですか。

立壁氏:大学生でお金を稼ごうと思ったら、けっこうアルバイトとかすることが多いと思うんですけど、もっと稼ぎたいなとか、周りと同じことしたくないとか、成長できるような仕事やバイトをしたいなって思って。

インターネットでいろいろ探したときに、わりと成功確率が高いのがECの物販で、安く仕入れて、在庫リストも少なくなるように計算すれば、そんなにリスクないなっていうのは、ちょっと頭の中で思い描けたので。
ちょっと小規模からやってみようかな、っていう形でスタートしたのがはじめですね。

インタビュアー:自分で全部調べてやってみたっていう。

立壁氏:そうですね。全部調べたりとか、あと、仕入れ先に自分で電話してみたりだとか。そういうところから組み立てていったって感じですかね。

インタビュアー:ちなみに、商材としてはどんなものを。

立壁氏:玩具。おもちゃですね。

インタビュアー:子ども向けのおもちゃを普通に。

立壁氏:そういうアニメとか好きな大人の男性が見るような。18禁ではないような。萌え系なアニメとかのグッズも含まれていましたね。

インタビュアー:それは、商品選びも自分でやったんですか。たくさんありますよね、販売可能なものって。

立壁氏:そうですね。はい。

インタビュアー:自分で、ここがいいっていうのを、分析して決めたんですか。

立壁氏:そうですね。それこそAmazonとか、ヤフーオークションとか調べると、何がいくらで売れてるかのデータって見ることができるんですよ。ヤフーオークションは落札履歴とかありますし、Amazonも実は、それが見れる無料のサイトっていうのがありまして。
そういったデータを分析じゃないですけど、たくさん見てリサーチして、どういった傾向が売れるのかっていうのを考えてました。

例えばおもちゃであったら、子ども向きだと今どんなアニメがあって、何が流行っててとか。あとは、おもちゃ屋さんの状況とかですよね。そういうのをいろいろ立体的に調べて、おもちゃ屋さんとかと交渉して、わりとロットで仕入れる流れでした。

インタビュアー:それを学生時代に?

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:バイトをしようと思って、それをやってみたっていうことですか。

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:すごいですね。結果、どうだったんですか。ちゃんと儲かったんですか。

立壁氏:はじめからうまくいったわけではないんですけれども、良いときで、売上が月に320万とか。

インタビュアー:新卒の年収ぐらいじゃないですか。

立壁氏:売上ですけどね。

インタビュアー:すごいな。多分、大学生だと最初、時給1,000円ぐらいのバイトの世界ですよね。

立壁氏:いや、最初の立ち上げはビジネスでいうと、もう時給100円とかになると思います。

インタビュアー:最初はそうですよね。ただ、儲かったときはかなり儲かったんですか。

立壁氏:そうですね。そこもけっこうシステム化とか、外注化してたんで。わりと何もしてない時もありました

インタビュアー:それで、ある程度収入が入ってくるようになっちゃって、どうされたんですか。

立壁氏:そこから大学院に進学したんですけど、なんで進学したのかはわからないんですけど、社会に出るのが嫌だったっていうのがあって。

インタビュアー:そんな簡単に入れる大学院じゃないですよね。

立壁氏:でも、エスカレーターでほぼほぼいけるんで。大学に入りさえしたら進学できましたね。それで理系の大学院に進学したんですけど、ビジネスのほうが楽しくなってしまって。

インタビュアー:理系だったんですね。

立壁氏:そうですね。学問的な気質がないといいますか。
理系って研究職で、学問を究めるみたいなところだと思うんですけど。あんまり、そっちは向いていないなと思って。それよりもビジネスのほうがやってて楽しいし。自分はこっちのほうが向いてるなと思って、大学院を中退して、そこからはフリーランスでやってます。

インタビュアー:ご両親とか、反対されたりしなかったんですか。

立壁氏:めっちゃ反対されました。

インタビュアー:どう説得したんですか。大学院までいって、いきなりECやりますっていうのは。

立壁氏:ごめんなさいっていうのと、何があっても折れない、毅然とした態度を貫いて

インタビュアー:そのとき、ご自身の中では勝算はあったんですか。

立壁氏:勝算はありましたね。ずっとこれで食っていけるかっていうと、その確証はないんですけど、結局、時代が変わってもうまく立ち回っていけば、頑張り続ければ大丈夫だろうっていう。根拠はないんですけど、そんなことは考えてましたね。

インタビュアー:でも、ちゃんとした大学に行って、大学院に進んで。周りの方は、それなりのところに就職されてたんじゃないかなと思うんですけど、そういうのは、あんまり気にならなかったですか。

立壁氏:気にならなかったですね。

インタビュアー:それよりも、ビジネスの面白さとか優ったんですね。

立壁氏:そうですね。理系の大学院卒だと、大手企業やメーカーさんの研究職とかに行く同僚が多かったんですけど。その研究職自体の仕事も研究室の延長で自分にあんま向いてないんじゃないかなっていう思いがあったので。

インタビュアー:そのまま、ECビジネスをずっとやられてたんですか。

立壁氏:そうですね。ある程度は続けて、結局ECモールのプラットフォームで販売してたんですよね。Amazonとかで主に売上をあげてましたけど。
結局、Amazonの規約に依存する部分が大きいんですね。例えば、今まで取り扱いできた商品が取り扱いできなくなったりだとか。Amazon内SEOっていうんですかね。Amazon内検索順位のアルゴリズムの変動とかで、売上下がったりだとか。

そういったことがありまして、ずっとこれだけでやるのはしんどいなって考えまして。そこから、安定して稼ぐにはどうするかっていうのをしばらく考えてました。
ビジネスをやる上で、売上をあげる上で、マーケティングがとても大事だっていうのは思っていたところだったので。じゃあマーケターになろうかなということで。

インタビュアー:いきなり。じゃあ、マーケターだな、と。

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:でも理系でずっと勉強されていたということで、マーケティングって、学問的には近くはなかったですよね。

立壁氏:そうですね。遠いですね。

インタビュアー:何かきっかけはあったんですか。

立壁氏:きっかけは、売上をつくるスキルはなにかって考えたときに、マーケティングスキルなんじゃないかなって思ったんで。元々、研究職はあんまり向いてないとかがあって、大学の勉強とか学部で、あんまり自分のアイデンティティがそっちになかったからっていうのもあるかも。そもそも。

インタビュアー:それで、マーケティングだと。

立壁氏:はい。飛躍してますね。

インタビュアー:いや、すごいと思います。ECとか、マーケティング系の企業に行こうって気はなかったんですか。

立壁氏:それもそうですね。元々、ECモールの物販をやっていて、マーケティングを学んで、自分で仕事を取ったりだとか、なにかのビジネスを立ち上げなきゃなっていう方を考えていて。企業のマーケターとして就職するっていうのは、なぜか頭にはなかったですね。

インタビュアー:すごいですね。周りにあまり相談しないで。誰かに教わったりとかしなかったんですか。

立壁氏:教わったのは、インターネットでWebマーケティングのオンラインコースみたいな教材、スクールっていうんですかね。それを買って、そこで知識として学んでいったっていうところはありますね。

インタビュアー:じゃあ、ほぼほぼ独学でやって。

立壁氏:そうですね。

フリーランスになって

インタビュアー:フリーランスになって、今何年目ですか。

立壁氏:おそらく6年目だと思います。

インタビュアー:生活のほうもちゃんとされていますか。

立壁氏:特に、売上の心配とかはないような状況です。

インタビュアー:売上の心配はしたことないんですか。

立壁氏:売上をもっと上げたいとは、いつも思ってますけど。生活がきついとかは、あんまりないです。

インタビュアー:すごいですね。働き方は、昼も夜もって感じですか。それとも、ご自身でコントロールされてるとか。

立壁氏:今は主にクライアントさんのマーケティングをお手伝いさせていただいてるので、ビジネスアワーで仕事して、土日は休みでって形になってます。

インタビュアー:普通に仕事されていますね。

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:ご自身の事業の他に、クライアントさんのお仕事もやられているんですね。

立壁氏:そうですね。並行してやらせていただいております。

インタビュアー:パラレルワーカーですね。

立壁氏:そうですね、はい。

インタビュアー:すごく徹夜してとか、睡眠時間なくて倒れそうになったりとかっていう感じでもないんですか。

立壁氏:そうですね。夜は寝てます。でも、クライアントさんの仕事をとってなくて、自分のビジネスだけやってた時期がありまして。そういったときは昼夜逆転してましたね。

インタビュアー:それでも、昼夜逆転ぐらいなんですね。

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:聞きづらい話ですが、収入面って周りの同世代と比較してどうなんですか。

立壁氏:周りの人はわりと就職していて、あまりそういう話をしたことがないので、周りと比べてどうかっていうのはわからないんですけれども。ビジネスによっては、わりと少ない工数で稼げているものもあります。比較的効率よく稼げてる気はしてますね。

インタビュアー:周りの人から、なにか言われたりはしますか。いろんな意味で、会社員の人とけっこう違うじゃないですか。

立壁氏:通勤がないのはうらやましいっていうのはよく言われますね。

インタビュアー:コロナの影響ですか。

立壁氏:いいえ。僕は、コロナ前からずっとリモートワークで仕事してまして。コロナ関係なく、通勤はないですね。

インタビュアー:通学しかしたことなかったですか。

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:やっぱり、通勤がないとけっこう楽ですよね。

立壁氏:楽ですね。例えば、通勤時間の平均はわかんないですけど、片道1時間として。往復で2時間じゃないですか。その可処分時間を、例えば、別の違うビジネスを立ち上げることとか、別の仕事とか、遊んだりとかに使える。それが週5で起こるっていうのはすごく大きなメリットだなって思ってまして。リモートはほんとに続けたいです。

インタビュアー:じゃあ、世の中がついてきちゃった感じですね。立壁さんに。

立壁氏:わからないです。そうなんですかね。

インタビュアー:じゃあ、比較的時間の面でも自由な感じにやれてる?

立壁氏:そうですね。あとは先ほどの話に戻るんですが、通勤がないことがうらやましい以外に、人間関係でけっこう悩んでるとか。

インタビュアー:お友達や、企業に勤めてる方がですか。

立壁氏:多いっていうのは感じますね。

インタビュアー:立壁さんは人間関係で悩まないんですか。

立壁氏:悩むこともゼロではないんですけど、わりと、クライアントさんを選べるので。
というのも、お仕事をいただいて、業務委託とかで入って、ほんとに人間関係合わないときは続けなかったりだとか、そういった動き方ができるのがフリーランスのうまみだとは思っておりまして。

なので、人間関係で悩むことはあるんですけど、僕は結局そこから逃げやすいって言ったら正しいのかわかんないですけど、正社員の方は逃げらんないじゃないですか。正直部署とか変わらないと。そこは、ストレスが少ないかなと思ってます。

インタビュアー:時間も自由で、人間関係の悩みもない。いいですね。

立壁氏:いやいや、全然。頑張らないといけないです。

マーケティングの魅力

インタビュアー:いろんな意味で自由でいいですね。さっき、マーケティングを選んだっていうお話しあったんですけど、マーケティングの一番の魅力って、立壁さんにとってはどんなところですか。

立壁氏:マーケティングの魅力ですね。スモールビジネスだったり、小規模な会社さんのお手伝いをさせていただくことが多いんですけれども。そういった、まだ、日の目を浴びてないって表現がいいか分かんないですけど、それでも素晴らしい商品って世の中にいっぱいあると思うんですよ。

だけど、マーケティングがイマイチでのびしろがあるからこそ、広がりきっていない素晴らしい商品がいっぱいあると思うんです。
物販だけじゃなくてコンテンツとか、文化とか言語とか、なんでもいいんです。そういったものを広げることができるのは、マーケティングの魅力かなと思ってます。逆に、世の中に商品が粗悪だけど、マーケティングがうまいばっかりに売れまくってるものとかあるじゃないですか。

インタビュアー:ありますよね。

立壁氏:そういうの見ると、ほんとにいいものを売れまくるようにしたいんですよね。けっこう理想的な話ですけど、世の中にいっぱい商品があって、すべての人がすべての商品にアクセスできて、すべての商品の価値が十分に100%伝わってて、自分にとって欲しいものを選べるような世界

極論、マーケティングがいらなくなるような世界がほんとの理想かなって感じてまして。そんな世界に近づけるような活動ができたら楽しいかなって思ってますね。

インタビュアー:でも、マーケティングってまだまだ企業さんはきちんとやれてないというか、やってる企業は少ないですもんね。

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:伸びしろとか、立壁さんの活躍のチャンスがまだまだたくさんありますね。

立壁氏:マーケティングの可能性自体は大きいと思います。なぜなら、マーケティングが重要であると思っているお客さんがまだまだ少ないばかりか、マーケティングの意味すら知らないようなお客さんもいらっしゃいますので、マーケティングとマーケターっていうのは、ほんとに熱い市場だなあと思います。

マーケティングを学ぶことについて

インタビュアー:そんな立壁さんも最初はマーケティングとは多少遠いところにいらっしゃったと思うんですけど。学生時代に、たまたまご自身でビジネスを立ち上げて、そこに気が付いたっていうことですよね。若い時、学生でもいいんですけど、マーケティングを学ぶことってどうなんですか。

立壁氏:若いうちに学ぶべきことだと思っております。

インタビュアー:学生でもマーケティングを勉強してる人って少ないと思うんですけど。

立壁氏:そうですね。例えば、経済学部とかでマーケティング論みたいなのはあると思うんですけど、ああいう、アカデミズム系のものは深めると深いと思うんです。
社会に出て実際それを10時間、100時間勉強して、この商品がどれだけ売れるようにできるのか、会社の売上をどれだけアップできるのかっていうと、それとはまた別の質のものだと思ってまして。

なので知識を深めて、それをどうアウトプットしてイグジットして成果をあげるかっていうの前提で、その知識を学んでいけるなって個人的には思ってますね。資格試験とかもそうですし、どう仕事に生かすとか会社に生かすとか。ただ、資格を取ってもあんまり使えてない方っていらっしゃると思うんですけど、もったいないなってすごく思ってます。
っていうので、大学で実践的なマーケティングを学ぶことは社会に出てからのためにすごく有意義です。なので、大学で学ぶのはすごく重要なことだなと思います。

インタビュアー:そういう人たちがもっともっと増えてきたほうがいいっていうことですか。

立壁氏:増えてきたほうがいいと思いますね。

インタビュアー:ちなみにマーケター仲間の方とは、そういうお話をしたりします?

立壁氏:大学で学ぶべき、とかはどうだろうな。ビジネスの話とか、これ儲かりそうじゃない?って話のほうがするかもしれない。

将来の展望について

インタビュアー:学生時代に、バイトを始めようから始まって。ECからマーケティングにいって、今、そのままキャリアを積まれてると思うんですけど、企業に就職する気持ちはあんまりなかったと伺いましたが、この先もずっとご自身でやっていくんですか。

立壁氏:そうですね。そう思ってます。

インタビュアー:そんな立壁さんの将来の展望とかあったらお聞かせいただきたいです。

立壁氏:将来の展望ですか。自分でやってるビジネスの1つとして、マーケターの育成、コンサルティングのビジネスをやってまして。
自分でもマーケターはやってるんですけど、自分1人は24時間しかないので、どうしても、世の中に与えるインパクトを最大化しようと思ったら、マーケターを増やすのが一番結果的に大きなインパクトを与えられるんじゃないかって思ってまして。今はそういった事業にけっこう力を入れております。

インタビュアー:マーケター、どれぐらい増やしたいですか。今、何人いるんですかね。日本にマーケターって。

立壁氏:何人いるんですかね。

インタビュアー:あんまり、そういう統計ってないですよね。あと、企業のマーケターってちょっと微妙で。微妙って変な意味じゃなく、異動とかされたりするじゃないですか。全然違う部署に行っちゃったりする可能性もあるし。マーケターの定義ってなかなか難しいですよね。

立壁氏:カウントしづらいですね。

インタビュアー:でも、増えればいいですよね。

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:自慢みたいになっちゃうから言いづらいみたいなとこもあったりします?

立壁氏:そうですね。

インタビュアー:意外と言っちゃいますよみんな。デザイナーの人なんて、今まで朝ごはん食べたことなかったのに、フリーランスになったら食べれるようになったとか。

立壁氏:それ、暇ができたってことですか。

インタビュアー:いい意味で。暇っていうか、ちゃんとしたゆとりができた。それでいて、収入は変わらない。そんな話とか。立壁さんだから、多分そういうのもないかもしれないですけど。
会社員やってないってある意味すごくもないんですけど。最初っから自営業やる人もいっぱいいるし。ただ、職人とかでもだいたい最初は下働きで、寿司職人だったらどっかの寿司屋に入って働くみたいな。給料もらって。そういうのもないわけじゃないですか。

立壁氏:そうですね。でも、フリーランスとして業務委託で入りながら勉強するってことも全然できると思ってて。
僕、けっこうそういうので勉強してる部分も多かったりするんですよ。やりながら学ぶみたいな。懐が深いクライアントさんなのかもしれないですけど。っていう動きもできるんで、最初からフリーランスでやって、正社員の経験がないことは大きなデメリットではないかなとは思ってますね。時間を守れれば

インタビュアー:ちゃんとしてますよね。ある程度、企業に所属するっていうのは、そういうトレーニングをされるメリットはあると思うんですよ。提出物をちゃんと出さなきゃいけないとか時間守んなきゃいけないとか、コミュニケーションスキルを確立するところみたいなのが、企業に入ったことによって学べたりする。多分皆さんそうだと思うんですけど、そう経験がないにもかかわらず、基本がちゃんとしてますよね。

立壁氏:ありがとうございます。あと、言ってなかったんですけど、けっこう仕事の取り方とか、セールスライティング。大きな仕事とか、わりと固定報酬は少なくて、成果報酬ベースで取りに行ったりみたいな契約の仕方もできるんで。
そうすると、まず、20万、30万とかは固定でもらって、生きていくための収入を得つつ、さらに、そこから組み立てて、いい感じにポートフォリオを組めるんですよね。

だから、複数の仕事全体で1個の仕事の安定した収入をつくれるから、そういう働き方ができるフリーランスはすごいです。フリーランスは安定してないっていうけど、戦略的に動いたら安定してると思うんですよ。
それこそさっきのサラリーマンの方ですと、例えば、部署異動になって、そこに、めっちゃ嫌な同僚か上司がいて、人間関係に悩まされるパターンとかもあると思うんですけど、そこの部分って自分じゃコントロールできないじゃないですか。だから、そういう意味ではフリーランスのほうが安定してる。そういう意味では。

インタビュアー:安定もしてるし、コントロールもできるし

立壁氏:そういう考えはありますね。安定してないフリーランスが多いっていうのも知ってますけど、動き方次第で全然フリーランスのほうが安定できるとも思ってます。そういう人間関係含めてっていう部分で。

インタビュアー:逆に安定してるわけですか。今まで、実感として安定してたわけですよね。

立壁氏:わりと安定してました。

インタビュアー:すばらしいな。

立壁氏:仕事の取り方とか、けっこう僕考えてますね。これを取って、逆にこれは捨ててとか。

インタビュアー:それがマーケティングですよね。

立壁氏:そうですね。全部の仕事、全体でどう動いていくとかっていう。

あなたにとってマーケティングとは

インタビュアー:そんな立壁さんにとって、マーケティングとは一言でいうと何ですか。

立壁氏:マーケティングとは。結局、マーケティングの定義って、辞書とかWikipediaには書いてあるかもわかんないですけど、人それぞれに、いろんなことを持たれてると思うんですよ。
ピーター・ドラッカーは、顧客の創造と、それを維持すること、みたいなことがあるじゃないですか。マーケティングとは結局、世の中にある、まだ見ぬすばらしさを発掘するようなツールかなと思ってますね。

インタビュアー:それは、まさに立壁さんの経験から出てきてるような言葉ですよね。

立壁氏:そうかもしれないですね。

まとめ


インタビュアー:立壁さん、ありがとうございました。今日のポイントのお話は3つです。

まず1つ目は、理系視点が成功の秘訣や活躍に生かされていると思いました。
一番最初にバイトとしてネットビジネスをやってみようって、ECのビジネスを立ち上げられたというお話の中で、いろいろな分析から入っていったっていうところですね。やっぱり理数系が得意で研究をされていたっていうところから、そこの視点を持って、ネットビジネスとか、マーケティングに取り組まれているっていうところがすごくユニークというか、いいなと思ってお伺いしていました。

そして2つ目です。マーケターは自由である
このコンテンツに出演していただいてるマーケター、フリーランスの方は皆さん自由がいいってことをおっしゃるんですけど、立壁さんもコロナの前から、オンラインベースで仕事をされています。当然出勤もないし、自分で時間をデザインして活動されているっていうところで、そこがすごく印象に残りました。自由にできるっていうところが、よりご自身のポジティブな活動につながっているのかなっていう気がしました。

最後に3つ目。マーケターというよりフリーランスですかね。フリーランスはストレスがない
立壁さんもおっしゃっていたように、会社員の方のストレスの中でも、人間関係のストレスってすごく大きくて、それが原因で仕事を辞める方もたくさんいらっしゃるかと思います。
でもフリーランスとしては、嫌な仕事や、合わない仕事は断ればいい。続けなければいいっていう選択肢があるところが、すごく印象に残りました。ストレスなくやれてるっていうところは、大きなインパクトがあるお話だなと思って聞いていました。

フリーランスマーケターは自分の人生を自分で設計できる

今回は、フリーランス、そしてマーケターは自由であるというお話でした。
自分でビジネスを学び、企業に属することなく働き方を確立した立壁氏だからこそ、仕事や人間関係をコントロールしながら働くことのメリットを熟知しているのでしょう。

まだまだ人手が足りていないマーケティングの分野だからこそ、自ら学ぶ姿勢や自分の働き方をコントロールする力が必要とされます。
自由なやり方で人生をデザインすることで、マーケティングの可能性を広げられる存在になれるでしょう。