LINEに次いで二番目にユーザー数が多いSNSであるTwitterですが、ビジネスにもうまく活用できているでしょうか?
SNSというと、不特定多数に対して拡散されるイメージがありますが、リツイートをはじめとして最も拡散力を持っているSNSでもあるのがTwitterです。
いわゆる「炎上する」可能性が最も高いSNSでもあるので、怖さもあるかもしれません。
しかし、それほどまでの拡散力を味方につけると大幅な認知度アップにつながります。
Twitterでビジネスを加速させるためには、Twitterのどのような特徴を理解すれば良いのか、どんな運用の仕方をすれば良いのかについてみていきましょう。
Twitterの特徴
SNSは今や我々の生活の一部になっており、SNS運用は広告費をかけずとも顧客と接点を持てる絶好の機会です。
BtoCでは一般消費者の顧客に直接アプローチできるイメージがつきやすいですが、BtoBであったとしても検討するのは人ですから、SNSでも導入を検討する人の印象に残ることができます。
では、Twitterの特徴について、他のSNSと比較して3点みていきましょう。
特徴① Twitterにおけるコンテンツは「流れていく」
YouTubeやInstagramは、コンテンツを「ストックする」と表現します。
新規であなたのアカウントに出会った人は、過去にどんな投稿していたのかをみて、そこからフォローする価値があるのかどうか判断します。
あなたも、一度気に入った投稿者の過去の投稿を、遡って見た経験がきっとあるのではないでしょうか。
また、TikTokはコンテンツが「回転する」と表現されます。
面白い動画で、この人と相性が良さそうだと判断すれば、TikTokはおすすめ欄に数ヶ月前の動画でも載せます。
TikTokのおすすめ欄で動画を見ているときに、その動画が何ヶ月前の動画か確認してみてください。
TikTokでひたすら重視されるのは、いかに視聴維持率を高く取れるかどうかのみです。
高く取れるのであれば、投稿が最新かどうかなんて関係ないのです。
それに対して、Twitterの投稿は、「流れていく」と表現されます。
フォローした人の投稿でも遡ることはあまりなく、目にする投稿は時系列で最新のものばかりですよね。
だから、Twitterはユーザーがまさに今興味あることに着目されたSNSなのです。
そのため、1週間や1ヶ月に1回同じ投稿が出てきたとしてもユーザーに重荷になることはありません。
フォロワーは大切な資産にはなりますが、作ったコンテンツ自体が資産になることはないというのがTwitterの特徴なのです。
特徴② 爆発的な拡散力がある
Twitterでは、自分のフォロワーがリツイートした投稿はもちろん、いいねした投稿も表示されます。
フォロワー100人規模の方100名にいいねやリツイートされるだけで、1万人にみられるチャンスがあるのです。
さらにそれを見た人がいいねやリツイートをしたら、と考えると、膨大な数の人が見てくれることになります。
LINEやFacebookは広告以外は友だちのアカウントのみの表示です。
InstagramやTikTokはおすすめ欄にフォローしていないアカウントの投稿も表示されますが、あくまでもAIが人気の投稿だろうと推測したものだけです。
結果、「知り合いや似た嗜好性の人が興味を持っている」といった口コミ的な要素の拡散力は少ないのです。
またTwitterでは、人気の投稿はトレンドに表示されるため、さらに注目されます。
テレビ番組や政治、ニュースなど、リアルタイムで話題となる事柄が拡散されやすい傾向にあります。
特徴③ 短文での投稿
Twitterは文字がメインの投稿であり、その文字数は140字までと制限されています。
Instagramのように、画像や動画メインで感情へ訴えかけるSNSでは、フォローしていない人に投稿が見られたときに、画像の美しさ、見出しの目立ち方で興味を惹きつけることが可能です。
Facebookでは長文で内容の充実した投稿が可能で、見る人もそもそもの知り合いがほとんどなので、文章のみの投稿でも興味を持って読んでもらえます。
そんなSNSと比較して、顔の見えない相手が多い中、文字メインの投稿で読んでもらうことを目指すのは、相手の心を言葉で掴むキャッチコピー力が必要となってきます。
Twitter運用の成功のための考え方
こんな特徴のあるTwitterをうまく利用するためには、どのように運用していけば良いのでしょうか。Twitterの運用が成功するための考え方を3点紹介していきます。
考え方① 見込み顧客となるフォロワー以外は不要
Twitterの運用となると、フォロワーをとにかく増やすような運用方法が注目されてしまいます。例えば、人の投稿に一日何百件もいいねやリプライ(返答)をして、認知してもらったり、挨拶ツイートをし続けたりすることです。
このような運用方法は、フォロワーや絡み自体は増えるかもしれませんが、本当に企業の目的に沿っているのかを今一度考え直す必要があります。
BtoCの商品で、認知を広めたい、「その商品といえば」で一番に思い起こされる企業になりたいという目的がある場合は、フォロワーの数やいいねやリツイートの数を増やし、ツイート内容よりも数多くツイートして記憶に残ることを目指すのが良いでしょう。
しかしBtoCでもターゲットが狭い場合や、BtoBの商品を販売したい場合は、ターゲットにだけ見てもらえれば良いですし、ただフォロワー数が多いだけでは買ってもらうことに直結しないでしょう。
自社の商品を効率的に販売するためには、狭い分野に絞って発信し、その分野に一番詳しくて一番価値を提供するアカウントになり、差別化を図るのが効果的です。
考え方② コミュニケーションを積極的に取る
販売促進を目的としたTwitterの運用では、ユーザーとコミュニケーションをとることが他のSNSよりも効果的です。
他のSNSではコミュニケーションをとってもその相手とだけのやりとりに終わってしまいますが、Twitterでは他のユーザーとのやりとりもリツイートやいいねで拡散されます。
フォローしているユーザーが他のアカウントとやりとりしているコメントも流れてきますよね。
フォロワーとやりとりをすることで、ユーザーの目に触れる機会は多くなりますし、企業のアカウントでも、ユーザーと関わりを持つアカウントは高く評価されます。
特に購入までの検討が必要な商材の場合などは、コメントでの関係値の構築が肝心となります。
考え方③ 属人性の強いアカウント運用をする
Twitterでは、共通の趣味や仕事を持つユーザー同士が、情報交換をすることを目的として、グループ化しているという特徴があります。
ですので、企業のアカウントとして参入する場合も、企業の公式アカウントっぽくするのではなく、企業の一個人として、日々の仕事で学んだ内容、考えていることを発信していくとそのグループに入ることができます。
会社に属しているということを公表することで、一個人としてでも信頼を勝ち取れるし、会社の事業に興味を持ってもらって仕事につながりもします。
Twitter運用の手順
それでは、Twitterの運用をいざ始めたいとなった場合、どのように運用していけば良いのでしょうか。
3つのステップに分けて見ていきましょう。
ステップ① リサーチ
まずは、ターゲットとのニーズと競合をリサーチします。
ターゲットとなるアカウントを5個から10個ほどピックアップしてみて、どのような投稿にいいねをしているのか、どのような悩みがツイートから推測されるのかを調べます。
ターゲットとなる層が興味を持てる内容を投稿しなければ、そもそもターゲットに見てもらえません。
次に、競合アカウントの発信内容を調べます。
自社と似た商品を販売している企業がどのような内容の発信をして、どのような立ち位置をとっているのかを調べます。
SNSアカウントは無数にあるので、競合は当然たくさんいます。
自分が思いついたポジショニングは、誰かも思いついて既に実行しているのではないかと疑いの目を持ってリサーチしましょう。
ステップ② コンセプトを決める
コンセプトとは、「誰にどんな価値を届けて発信していくか」「自社の強みは何か」を明確にすることです。
誰に価値を届けるのか、つまりターゲットをどんな相手にするのかをまずは決めます。
TwitterはSNS上のつぶやきなので、誰がどんな悩みを持っているのかが最も反映されるSNSです。
先程の、ターゲットと思われる人のツイートをリサーチすることで、ターゲットの悩みがより鮮明に分かったり、はたまた自分たちの商品を特に必要としておらず、ターゲットは別に設定するべきとわかるかもしれません。
そして、リサーチの結果から、ターゲットのニーズがある上、競合と差別化が図れるようなポジショニングを見つけます。
それこそが自分の会社にしか届けられない価値で、自社の強みとなってくるのです。
ステップ③ 運用する
Twitterの運用というと、一日何十件もツイートをする、何百のいいねやコメントをするといった運用方法を見かけます。しかし、その運用方法があなたのSNS運用の目的に沿っているかを今一度考え、成果を数値で把握することで無駄な運用に時間をかけずに済みます。
むやみやたらとコメントをしていくことを繰り返すよりも、少数の同業の方と接点を持ち、その人のフォロワーに認知されるようにすれば良いのです。
理想としては、自分だけのポジショニングをして、価値提供となる情報を数が少なくとも内容重視で発信することで、共有や拡散がファンによって自動的にされるような投稿をしていくことです。
Twitterで爆発的な拡散を狙おう
SNS運用の最大のメリットである、多数の見込み顧客にリーチすることは、Twitterを利用することで最もその恩恵を被れます。
しかし、Twitterはハッシュタグやおすすめの要素は弱いため、フォロワーがいない状態では、打ち手に困ってしまう方が多いです。
ですので、マーケティングに特化した業務委託人材に依頼し、効果的なスタートを切るのはいかがでしょうか。
SNS運用は、詳しくないメンバーになんとなく任せてしまっては、費用対効果が不明で闇雲な運用に走ってしまいかねません。
SNS運用はもちろんのこと、顧客理解をするマーケティングの思考が備わったメンバーで運用することが、なによりも成功への近道になります。