近年、フリーランスマーケターに業務委託を依頼する企業が増えています。
収入が正社員に比べて増えることも珍しくないということで、フリーランスを志望するマーケターも少なくなくなってきました。
しかし「フリーランスになった結果、どうなりたいか」を考えていますか。
ご自身にとっての成功の定義をきちんと考えないままフリーランスになっても、目標がないままなんとなく来た仕事を受けるだけになってしまいかねません。
また、全ての人がフリーランスに向いているわけではありません。正社員のままでいた方が成功を掴める人もいるでしょう。
今回は業界歴10年のベテランフリーランスマーケターである星氏、サラリーマンとして3年ほどマーケターに携わり、フリーランス転向を視野に入れているK氏をお招きして、フリーランスとして成功するための条件について見ていきます。
星氏・K氏の経歴
松谷氏:株式会社ブレーンスタイル代表の松谷と申します。よろしくお願いします。
今日のテーマは成功するフリーランスの条件ということで、ゲストの方をお招きして、進めさせていただきたいと思います。
今日のゲストの方をご紹介します。まずは星さんです。ベテランのフリーランスのマーケターの方です。簡単に自己紹介をお願いします。
星氏:初めまして、星と申します。今年56歳になりました。フリーランス経験は2011年からですから、もう10年ちょっとですね。フリーランスとして活動しています。分野はBtoBマーケティングの上流設計の部分で、主にお仕事をいただいてる形になります。よろしくお願いいたします。
松谷氏:よろしくお願いします。それから、これからフリーランス転向を視野に入れているマーケター代表ということで、今日はKさんに来ていただいております。Kさんよろしくお願いします。
K氏:よろしくお願いします。一般視聴者代表として星さんからいろいろ勉強させていただければと思います。よろしくお願いします。
星氏:お願いします。
松谷氏:ちなみにKさん、マーケティング歴は何年ぐらいなんですか。
K氏:今は3年ぐらいですかね。
成功の定義
松谷氏:早速なんですが、成功するフリーランスの条件ということで、成功の定義っていろいろあると思うので、まずそこからお話をお伺いしたいです。逆にKさんにお伺いしたほうがいいのかな。フリーランスとして成功してる定義ってどんなことが想起されますか。
K氏:今、僕はサラリーマンなんですが、フリーランスになったらこんなことを実現したいなっていうエリアが大きく分けて2つ、お金と時間かなって思っています。
フリーランスの方で成功されてる方というのは、少なくともこの2つがサラリーマン時代よりもポジティブになっているということが条件なんじゃないかなと思うんですけれども、星さんいかがですか。
星氏:そうですね。確かに、僕が成功してるかどうかはともかく、時間は自由になりましたし、収入はサラリーマン時代よりも上がってるので、そういった意味では両方手にいれてるかなとは思いますね。
K氏:すごい。時間ってどれぐらい自由になったんですか。
松谷氏:ほんと聞きたいです。どれぐらい自由になりましたか。
星氏:どのぐらいっていうか、ほぼ自由ですね。実は今日、僕銚子にいるんです。銚子の拠点にいるんですね。朝一サーフィンしてて。その後11時からオンラインミーティングして、1時からちょこっとレポートつくって今に至るって感じなので。そういった意味で今日、誰にも縛られず。
松谷氏:ちなみに、銚子っていうのは自宅なんですか。
星氏:ここは、ワーケーションスペースですね。
松谷氏:ワーケーション。出ました。ワーケーション。
星氏:Wi-Fiもありますし、寝るとこもあるしっていうところで。
松谷氏:ちなみに、ワーケーションという事ですが、ご家族はいらっしゃるんですか。
星氏:嫁と子供2人いますけど、自宅です。
松谷氏:で、ご本人はワーケーション。
星氏:私は1人で自由に。
松谷氏:めちゃくちゃ自由ですね。
星氏:そうなんですよ。あしたは成田に飛んで、成田のワーケーションスペースでお客さまの定例ミーティングと、あと、午後定例が2つ入ってるんですけど、それが終わったら夕方サーフィンっていう感じで考えてます。
K氏:すごいですね。夕方飲み会じゃなくて、夕方サーフィン。
星氏:はい。
松谷氏:素晴らしい。カメラが映ってないんで、分からないかもしれないですけど、肌の色が真っ黒っていうか真っ赤ですよね。
星氏:黒です。
松谷氏:自由なんですね。
星氏:出社もしなくていいですし、結局マーケターなんで、結果が出てればいい話じゃないですか。1日、9時18時で出勤して時間加給というか、時間でお金を頂いているようなことじゃないので、1日にある程度決められたことをやって、あとは自由みたいな感じの生活してますね。
松谷氏:でも、フリーランスだから自由にできるんですよね。会社員のマーケターはそんなことないですもんね。
星氏:ないですね。私のクライアントのマーケティングの担当者の方に、いつも、いいですねって言われて。
松谷氏:ある種、同じ仕事をしてるのに。
K氏:一般的に考えて、サラリーマンは少なくとも5/7を費やさなければいけないじゃないですか。それって、星さんで考えるとどれぐらいの感じなんですか。7分の何ぐらい使われてる感じなんですか。さっきの感じからすると、表現が難しいと思うんですけどね。
星氏:業務に対する時間ってことですか。
K氏:そうですね。サラリーマンって聞くと月から金の9時から17時まで拘束されるっていう。大部分を拘束されるじゃないですか。そうすると、平日に関しては、ほぼほぼ自由きかずに、自分の時間をそこに費やさなきゃいけないっていうイメージになりますけど。
松谷氏:あんまり、プライベートな時間ないですもんね。平日はね。サラリーマンやってると。
K氏:自分で調整しながら仕事するとなると、サラリーマンと比較したらどれぐらい違うんだろうかと。
星氏:2/7ぐらいじゃないですかね。
松谷氏:まじですか。
K氏:それはすごいです。
松谷氏:それで収入が上がるってすごくないですか。
K氏:すごいな。早くなりたいな。
星氏:おかげさまでというか。時間も自由になりましたし、収入もほんとに2倍以上になってるんで。
K氏:それって単純に計算すると、稼働時間に対して収入が4倍になってるってことですよね。
星氏:そういうことですね。
K氏:すごいですね。それはもう、成功といっていいでしょうね。間違いなく。
松谷氏:大成功ですよね。
フリーランスマーケターとして、どうしたら成功できるか
松谷氏:何となく、成功の定義って見えてきたんですけど。どうしたら、そういうふうになれるんですか。
星氏:マーケティングの分野にも色々ありますけど、1つ言えることは、やっぱり結果を出すことじゃないですかね。結果を出せるっていうことが成功への近道だと思うんですよ。
それぞれ、デザイナーさんにしても、コピーライターさんにしても、お客さまが満足してくれて、仕事をリピートするじゃないですか。マーケティングも一緒なんですけども、マーケティングってKPI、問い合わせ数なのかとか、転加率なのかとか、1件あたりの獲得感からのかって結構明確にKPIが見えてるので、その中のどこの部分で結果を出せるかっていうところが重要かなと思っています。
その中で、2倍に上げてくれっていう依頼って結構あると思うんですけど。それって、営業まで関与するから、なかなか難しいじゃないですか。だったら、その売上を上げる手前のところ。広告運用でがっつりやって、月30件のコンバージョンは取れるようにコミットしますとか。
SEOだったら、3カ月以内に1位表示させますみたいな。そのへんの、裏側のロジックに基づいた結果が出せるっていうことが第一条件かなって思ってますね。
K氏:僕、今、20代半ばでマーケ歴3年ぐらいなんですけど。そうすると、歴というよりは
短くても早い段階から結果を出せればフリーランスとしても成功できるんですかね。
星氏:それはもう、おっしゃる通りだと思います。年齢関係ないと思いますよ。Kさんが今どういう立場にいるかまだ分かってないですけど、会社から、よくあるケースですと、リスティングの広告運用者さんですか。今回はこういうお客さん決まったから、これ運用してって仕事が降ってくると思うんですよ。
そのときに、じゃあ予算はとか、何件とればいいですか、いつまでですかとかって質問返せるような人と、分かりましたっていって淡々と運用やってます、だと「やってます」ってのは全然違うじゃないですか。
そうやって、意欲がある人ってもっと深く探究するし、なんのためにやってんだっけ。どうしたらお客さんが喜ぶんだっけっていうような視点で、どんどん吸収していけると思うんですよね。だから、年いってようが、若かろうが、そこらへんの視点を持って業務に当たって、結果が出せるんだったら、すぐフリーランスになれると思いますよ。
松谷氏:お話をお伺いしてて、僕はもう今全然立場が違うんですけど、会社員時代のこと振り返ると、そういうマーケターって意外といると思いますけどね。そういう感じで仕事やってる方。ざっくり半分ぐらいはフリーランスになれる資質があるのかな。
フリーランスになりたくない人とは
星氏:逆にいうと、フリーランスになりたくない人ってどういう人なんでしょうね。会社員のままでいいっていう。その気持ちがよく分からないんですけど。
松谷氏:でも、世の中的には会社員になりたくて、皆さん会社員になってるんで。で、定年までみたいな。
K氏:どうなんでしょうかね。そこは意外と疑問ですかね。サラリーマンになりたくてなってるのか、サラリーマンしか選択肢がなくて、最初サラリーマンになってるのか。例えば僕、学生時代に星さんに出会ってるとすると、すごい早い段階やキャリアでフリーランスになろうとすると思うんですよね。
実際、20代半ばでつい最近星さんに出会って、フリーランスという道もあるんだなということを知り始めましたけど。もっと手前から、こういう道があるんだって知ってるとすると、もしかするとサラリーマンは、さっき星さんが言ってたように、最初のお仕事のサイクルだとか、ステークホルダーのマネジメントだとかを学ぶ場であると。その仮説を元に実験してフリーランスにつながるっていうプロセスに入れるんじゃないのかなっていう。
松谷氏・星氏:確かに。
K氏:選択肢を知ってるか知らないかってものすごく違うような気はしています。
松谷氏:確かにそれはそうですね。昔は、フリーランスがあまり周りにいなかったかもしれないですね。特定の職種の人はいらっしゃいましたけど。ライターさんとかデザイナーさんとか。それはあくまでも特定の職種だったので。フリーランスになりたくないのはどういう人かっていうのは斬新な質問ですね。
星氏:そうはいっても、僕もサラリーマンスタートですからね。最初は。その会社に一生いようとは全然思わなかったですけど。
松谷氏:でも、僕も星さんと同じ世代なんですけど、その世代で会社に一生いようと思わなかった人ってちょっと、珍しくないですか。
星氏:ちょっと珍しい。変わりもんでしたね。
松谷氏:変わりもん。フリーランスは変わりもんのほうがいいんですかね。
星氏:変わりもんじゃないと駄目だと思いますね。
松谷氏:あんまり組織に属したくないとかっていう、そもそも、そういう志向性がある人のほうが向いてるってことなんですかね。
星氏:そうですね。転職に近いとは思いますけどね。転職で他の会社に行くか自分でやっちゃおうかっていう感じだとは思うんですけど。そうなったときに、さっき言った、じゃあ、フリーランスって食べれるの?っていうところが、そこで多分つまずくと思うんですよね。
よく、若い頃に会社に入ってお給料もらいながら勉強させてもらえって先輩に言われたことがあって。その会社にいるってことはそういうことだよって言われたことが大きかったのかもしれませんね。どうせ、お前いずれ辞めんだろって言われて。じゃあ、今のうちに会社からお給料もらいながら勉強させてもらいなよって言われて。
K氏:それは、いいですね。
松谷氏:いい先輩がいらっしゃいましたね。
星氏:そういった意味では、Kさんがおっしゃったように、そのときに僕は先輩から選択肢を教えてもらってたのかもしれないですね。
フリーランスマーケターとして成功する状態に持っていくためのコツ
K氏:サラリーマンとフリーランスって話で出てきた、かつ成功っていう条件で考えた場合、成功している状態は、さっきのお金とか自由って話があると思うんですけど。フリーランスって、仕事って勝手には降ってこないですよね。
サラリーマンって勝手に仕事が降ってくるじゃないですか。もう1つの条件として、成功する状態に持っていく成功っていうものがあると思ってて。それって、コツとかあるんでしょうか。
星氏:僕は、基本的に、ほとんど紹介なんですね。マーケターでいる割には、自分のマーケティングをやってないんです。
結構、僕のスタイルって伴走スタイルっていう形になっていて。あるプロジェクトが終了して、僕がいなくても回るようになったら卒業っていうスタイルなんですよ。そうすると、最初にお客さまから相談いただいて、じゃあ、伴走スタイル。いわゆる、フリーランスなんで業務委託で入るじゃないですか。
その結果が出て、中のマーケターの方が覚えたら、君がいなくても回るようになったからありがとうっていうか、先生みたいな感じで入ってくんですよね。そうすると、そこの会社の社長が、今度、こういう人がいてうまくいったからどう?っていってそうやって紹介してくれるんですよ。だから、それって結局、やっぱり結果を出してるからだと思う。
自分でいうのもあれですけど。結果が出て、その会社がうまくいったんで、紹介で仕事もらえるっていう感じだと思いますよね。上から降ってきた仕事はもちろんうれしいんですけど、やりたくない仕事もあるじゃないですか。
松谷氏:会社だとそうですよね。
星氏:それを蹴れないのもサラリーマンなので。たまに、僕も紹介いただいた社長さんの馬が合わないときとかは断っちゃいますね。
松谷氏:フリーランスは仕事を断れる。サラリーマンだと断れないですからね
仕事を紹介してもらうプロセスは一般的なのか
K氏:ちなみに、紹介をしてもらうプロセス。結果を出して紹介してもらうプロセスっていうのは、この業界では一般的なんですか。これは、お2人に伺いたいんですけど。
星氏:そうなんじゃないですかね。
松谷氏:そうですね。うちは紹介業じゃないんですけど、紹介する会社ではあるんで。結果的にそうなってきますよね。この仕事はこの人に、ってお声掛けするようにはなりますよね。
K氏:リファラルとして出しやすいし、この結果があったから、じゃあ、この人をまた次のプロジェクトに入れやすいよねっていう感じってことですよね。
松谷氏:そうですね。
星氏:僕は一時期コンサルティング会社にいたことがあるんですけど、そこの名刺の肩書きが、クライアントサクセスマネージャーなんですよ。クライアントをサクセスするための人だよって定義されちゃってるんで、サクセスさせなかったらすぐクビなんですね。そんときの経験も結構生きてますね。クライアントサクセスって何っていう。
売上なんですけど、売上に直接関与できないので。じゃあ、商談率の高い利益を取るだとか。ハウスリストから、休眠顧客をどう引き上げるかみたいなところの役割をもらって結果を出してきたっていうのはありますね。
どういう経験がフリーランスとして役立つか
K氏:今って、過去の経験が生きたポイントだと思うんですけど、もっと、一般的にこういう経験があればフリーランスとして役立つっていうのはあったりしますか。
星氏:全体的に俯瞰して物事を見れるようにしたほうがいいと思います。マーケティングって全部つながるじゃないですか。入り口から、リード、受注までって、一気通貫ですよね。その中のどこをやってらっしゃるか分からないんですけども、ちょっと違うセクションのところも首を突っ込んでみるといいと思いますね。それを、やらせてくれって上司に言って、関わらせてもらうと。
K氏:お願いしようと思います。確かに、今おっしゃってるポイント、その通りですよね。サラリーマンでいると、さっき自分で言ったように、上から落ちてくる仕事しかないので、瞬間風速のものしかないわけですよね。自分で設計してるわけじゃないから。
そうなってくると、自分がいざフリーランスになったときって、使える瞬間がめちゃくちゃ小さいっていうことですよね。この瞬間しか使えないよねあなたっていう話だと思うので。やっぱり、瞬間をオーダーする立ち位置として、全体の設計がイメージできるっていうのは、確かに、逆にクライアントさんサイドから見たときに頼みやすくなるのかなって思いました。
星氏:そうですね。あるあるなんですけど、受注につながらないってよく言われたりするんですよ。本来だったら、それは知ったこっちゃないってなるじゃないですか。僕らはちゃんと目標のKPI達成してますよねとか、営業がブラックボックスになってるから受注につながらないって言われても、ここがブラックボックスになってる以上は、改善できないじゃないですかみたいな話になるじゃないですか。
なんですけど、そこで、やっぱ営業の方と話ができるスキルがあると、営業からもっと引き出しができるんですよ。なんですけど、ちゃんとさっき言ったようにリード渡してんだから、営業が悪いだろって言っちゃうと、もうアウトになっちゃうんですよね。
そういった意味で、上から下まで一回絡んどくと、どういうことやってて、何が課題だってのは多分見えてくる。そうすると、今、サラリーマンの間に営業に渡したリードって今どうやって管理してるんですか? ちょっとセールスフォース見せてくださいよとか、そんなような視点でどんどんどんどん首突っ込んでくといいと思いますね。
K氏:ありがとうございます。今、自分の中で気付きだったんですけど、マーケっていう立ち位置は極端なこと言うと、全てに触れると。それは、マーケの領域以外もっていうことだと思っていて。それって、他の職種のフリーランスと結構違うんじゃないかなという疑問を持ったんですけど。例えば、だからどうってわけじゃなく、デザイナーさんだと今みたいな立ち位置にならないじゃないですか。それって、フリーランスの中でもマーケターっていうのは結構特異な領域にいるのかなって思ったんですけど、どうなんでしょう。
星氏:確かに、そう言われてみるとそうですね。
K氏:自然とやられてるんでしょうね。もう、それを。
松谷氏:でも、人種が違うような気はちょっとしますけどね。マーケターのフリーランスの人って。僕も、職業柄昔からフリーランスの人とは接したりしてましたけど、いわゆるライターさんとかデザイナーさんとかとちょっと違う感じはしますね。なんですかね。
星氏:なんですかね。
松谷氏:デジタル系のマーケターって20年前はなかった職業なんですよね。。世の中にそんな職業存在しなかったんで。それは、すごく面白いことですよね。ほんとに。
星氏:確かに。
松谷氏:星さんだって、大学出て就職するときにBtoBマーケターになると思ってました?
星氏:全く思ってません。
松谷氏:BtoBマーケターみたいな概念とかなかったですよね。
星氏:ないですね。ごりごりの営業会社出身なので、営業で1位になることしか考えてなかったですね。その当時は。でもそのときに、営業に回ってくる問い合わせの質が悪いなってのは、その当時から感じてたかもしれませんね。今、思い直せば。全然注文くれないじゃんみたいな。それ、誰がやってんだみたいな。そこからかもしれませんね。
K氏:間違いなく、過去の自分の経験っていうのはいろんなものがつながってきてるっていうことですよね。
星氏:電話しても買ってくんないとか、見積もりくれってきてるのに見積もりの電話しても要らないって言われたりとか。今すぐつながる客じゃないじゃんみたいなことはその当時思ってました。
K氏:確かに。僕の友人に外資系で働いてる人もいるんですけど、日本の会社と大きく違うのは、メンバーシップ型とジョブ型ってよくいわれる働き方だと思うんですけど。外資って、マーケってなったらマーケってやっていくと思うんですが、日本の企業の多くの人って、いろんな職種を総合職として経験されると思うんですよね。
弱みでもありながら、強みでもあるのかなと思っていて。マーケ職をやってるんだけど、今、星さんがおっしゃったみたいに営業の経験があるから、そのストーリーラインを描けるとか、イメージができるっていうのがあって、特異性でもありつつ、ここって実は、マーケにつながってくるんじゃないのかなって、勝手に日本人としてちょっと思いました。
星氏:おっしゃる通りだと思います。お客さまのところのマーケター、いわゆる社内のインハウスのマーケテングの担当者の方いらっしゃるじゃないですか。その方から、さっきみたいに受注につながらないんだけどっていう、社長が言ってるんだけどってくる訳ですよ。
そのマーケターの人と、じゃあ、営業のブラックボックス化だとか。そもそも、どういう営業活動してんのって言ったら、その人は分からないんですよね。僕、マーケティング部なんで分かんないんですみたいな。いやいや、それじゃあ改善できないでしょみたいな話するんですけど。まさに、その人はマーケティングしかしてないから営業のことは分からない。
松谷氏:その人は会社員のままのほうがいいんでしょうね。多分。
K氏:それも、想像つきますね。今の聞いていたら。
星氏:だから、あれですよ。君、もっと成長したいんでしょって言って。もっとお金稼ぎたいんでしょって言ったら、じゃあ営業に首突っ込みなさいって同じこと言ってますよね。営業が分かんなかったら、マーケティングできないよって言って。そうしたら、あ、分かりました。ちょっと、セールスフォースいじってみますみたいなこと言ってましたけど。
松谷氏:そこか。
星氏:セールスフォースの内容を見てるだけでも、どういう営業活動してきたかって分かる訳じゃないですか。こういうことしゃべってんだとか。2回訪問したけど駄目だったんだみたいな。そういうのって、別に空いてる時間に見てればいいだけの話。成長意欲というか、そういうのも必要なんじゃないですかね。
K氏:全然時間が足りないですね。
松谷氏:足りないですね。今、フリーランスに向いてる向いてないみたいな話もあったんですけど、次回はフリーランスに向いてる人ってどんな人?というテーマがいいですね。
K氏:聞きたいですね。それは。
松谷氏:聞きたいですね。
星氏:そういうテーマも面白いですね。
松谷氏:ぜひ。
星氏:でも、あれですよね。時間とお金が欲しいっていうんだったら、フリーランスになっちゃったほうがいいと思うんです。
松谷氏:時間とお金はみんな欲しいと思いますけど。
K氏:欲しくない人、どこにもいないと思います。
星氏:そのためには、結果を出すことしかありません。
松谷氏:結果出してる人って意外といるとは思うんですよ。そうじゃないと、企業のマーケはめちゃくちゃになってるんで。それなりにいらっしゃると思うんですけど。それと、フリーランスになるってまた、違うハードルもあるのかなって気もちょっとしてて。
星氏:そうですかね。
フリーランスのどんなところがかっこいいのか
松谷氏:弊社では毎週のように何人ものフリーランスの人とお会いしてるんですけど、フリーランスはかっこいいっていうニュアンスのこと言う人がすごく増えてて。そういうイメージなんだってちょっと素朴な感想があるんですけど、そのへんってKさんどうですか。
K氏:かっこいいと思いますね。
松谷氏:かっこいい。やっぱりフリーランスはかっこいいですか。どんなところがかっこいいんですか。
K氏:自由ですよね。やっぱね。
松谷氏:なるほど。
K氏:自由って買えないじゃないですか。それって、自分で選ばないとできないことだと思うんですよね。それって、結局選択する勇気も含めて、それを勝ち得てるってかっこいいですよね。単純に、生きてれば与えられるものじゃないし。
松谷氏:普通は、社会に出て社会人として生活していくことで、自由を失う訳なんですけど。そうじゃないですね。
K氏:怖いですね。そう考えると。
星氏:会社、企業経営者もある意味、お金も時間も自由になるじゃないですか。
松谷氏:いやいやいやいや。それは、あれじゃないですか。もうかってる会社ですよね。
星氏:そうですけど、組織マネジメントしなくていいんで僕らは。そこも違いますよね。単独で全部コントロールできるじゃないですか。組織っていっても、あるプロジェクトでは、他のフリーランスとタッグ組んでJVでやったりするんで。そういった意味では、社長さんとは違いますね。やっぱりね。
セルフコントロールの大切さについて
松谷氏:自由みたいな話を聞いて今思ったんですけど、セルフコントロールは難しくないですか。
星氏:セルフコントロール。
松谷氏:自由だとしたら、今日1日サーフィンやっちゃおうかなみたいなそういうの。
星氏:それは、絶対条件ですね。タイムマネジメントというか、セルフコントロールできない人は、多分フリーランスできないと思うんです。
松谷氏:そうですよね。
星氏:そこは、その代わり、自分の都合でミーティングずらしたりとかしちゃいますけど。
松谷氏:それ、分かります。なんとなく。
星氏:10時、波がいいんで。
松谷氏:波がいいってことは言わない。
星氏:言わない、言わない。
K氏:大人な言い方で。
松谷氏:別件入ってましてみたいなね。別件って、何だって話ですけど。
すいません、お時間が予定の時刻をオーバーしてますんで、ほんとに毎回話が盛り上がったところで終わっちゃうんですけどね。大変残念なんですけど、今回はこのへんで失礼させていただければと思います。Kさん、星さん今日は本当にありがとうございました。また、時間を改めて、ぜひ、この続きを。次回はフリーランスに向いてる人はどんな人なんだろう、みたいなところでお話ができればと思いますので、お二方、今日はどうもありがとうございました。
星氏:ありがとうございました。
K氏:ありがとうございました。
フリーランスに向いていない人の特性から成功の道筋を立てる
今回はフリーランスとしての成功の定義と、フリーランスに向いていない人はどういう人か、という話を伺いました。
向いていない人を裏返したところに、フリーランスに向いている人の特性が見えてきます。
またフリーランスというセルフプロデュースとセルフコントロールが必要な職業だからこそ、成功の定義をしっかりと見据えた上で取り組む必要があるといえるでしょう。
あなたも、自分の特性を振り返りつつ、フリーランスのマーケターとしての将来をイメージしてみてください。