「マーケティングとはなにか」と聞かれたとき、あなたはなんと答えますか。
成果を出すこと、売上を上げることなど、目的は明確にしやすいですが、概念をはっきり言い切ることが難しいのがマーケティングです。
しかし、概念がはっきりしない分、無限の可能性を秘めているとも言えます。
今回は、マーケターの広川準氏のインタビューを通して、型にはまらないマーケティングのあり方について見ていきたいと思います。
- 1 広川準氏の紹介
- 2 広告業に興味を持ったきっかけは、医者みたいだったから
- 3 広告の仕事をやってみて答え合わせができた
- 4 アプリのプロモーションに携わったのは先見の明があった
- 5 広告会社のマーケティングはマーケティングではなかった
- 6 マーケティングに戦術から入る企業が多い
- 7 自分の立場は対代理店として考えている
- 8 アプリマーケティングのスタンダードを作り上げてしまった
- 9 現場でのやり取りの方が魅力的
- 10 事業展開は3方向で考えている
- 11 サラリーマンとは根本の考え方が違う
- 12 マーケティングを使えばなんでもできる
- 13 マーケティングは損がない職種
- 14 マーケティングは人を幸せにする
- 15 マーケティングはなんでもできるものである
広川準氏の紹介
インタビュアー:このコンテンツは活躍するマーケターの方々にスポットを当て、その秘密に迫るものです。毎回、マーケティングの各分野でスペシャルな活動をされてる方をお招きしています。
今日お迎えするのは、広川 準さんです。
広川さんは広告会社でアプリ中心にマーケティング業務を経験された後、今度は事業会社側に移られてマーケティング業も経験されています。その後、現在は独立して活躍されている方です。
インタビュアー:自己紹介してもらえますか。
広川氏:もともとはデジタル専門の広告代理店にいました。その後にマーケティングの統括みたいな形で外資系のゲーム会社に在籍させていただいて、その後に僕がバイアウトした会社で代表取締役に就任させていただいたっていう経緯がありますね。
インタビュアー:広告代理店にお勤めの前、何をされていましたか?
広川氏:最初はテレアポしてホームページを販売する会社にいました。
僕が入る前は電話機とかコピー機とか、昔の光通信みたいな。リースで取りあえずテレアポしまくってガンガン売るみたいな会社でした。
その当時が、その企業にとってめちゃめちゃいいときで、時価総額がソニーを超えてたらしいので。ブラック企業の代名詞っていうぐらい言われてたときですね。
インタビュアー:そこで営業やってたんですか。
広川氏:そうですね。やり切ってよかったですよ、あれは。人生においてあの経験はよかったかなと思ってます。
インタビュアー:僕は子どもとか若い人に、どういう仕事をしたらいいですかと聞かれたら、最初は営業やったほうがいいよって答えます。
広川氏:とてもいいと思います。
インタビュアー:長さはどうあれ、営業やってるとお金を稼ぐ経験とか、仕組みが見えるじゃないですか。なんだかんだいって、お金なくして会社って回らないっていうところを、絶対経験したほうがいいよって言いますけどね。
広川氏:間違いないと思いますよね。ちゃんとやり切ったら、もっと見えてくる世界があるんで。
途中で辞めてもいいんですけど、社会人に必要な基礎となる気持ちっていう部分ですかね。そういうところはちゃんとやってたら身に付くんじゃないのかなと思います。
インタビュアー:逆にいうと、ずっと営業をやらない方がいいかな、というのはありますか。
広川氏:ずっとはちょっと違いますね。
インタビュアー:それについては考え方それぞれでいいと思うんですけど。
広告業に興味を持ったきっかけは、医者みたいだったから
インタビュアー:広告会社にいたということですが、昔から広告に興味があったんですか。
広川氏:最初に、特に刺激を受けたのは佐藤可士和さんですね。要は、クリエイティブディレクターっていう言葉がかっこよすぎて、なんじゃこの職業は…みたいな。
インタビュアー:斜め上を見てるかっこいい写真とかですか。
広川氏:やってることがすげえかっこいいなって思っちゃいましたね。そのときはもちろん広告の知識はなかった。そこら辺が今の職業に就くまでの始まりなんじゃないかなと。めちゃくちゃ尊敬して、本をめちゃくちゃ持ってるとかそういう訳ではないですけど。
インタビュアー:何かいいなって思ったってことですよね。それがきっかけで広告っていう領域に興味を持った。
広川氏:そうですね。僕がそのとき思ったのは、広告っていうのもそうですけど、何か問題が解決していってると。
コンサルっていう言葉は僕はあんまり好きじゃないですけど、人の問題を解決してってるような。医者の企業版みたいな感じに思えたんです。
インタビュアー:診断みたいな。
広川氏:ちゃんと症状があって、それをちゃんと治していくっていうふうに見えたんで。多分、そこから始まってるのかなって。
インタビュアー:そういうきっかけでこっちの分野をやりたいって思ったんですね。
広川氏:医者になりたいけど、頭が悪いのでなれないと思ってた時期があったから、彼が医者っぽく見えたんですよ。かっけえな、この横文字のって、中学生ぐらいのときに。
何かのテレビ、恐らくホンダのステップワゴンのCM作ってるぐらいのときの、何かの特集なのかな。それをたまたま見て、横文字もかっこいいし、やってることが医者っぽくてかっこいいな、みたいな。本当、単純ですね、そこは。
インタビュアー:テレビに取り上げられてるときぐらいのときは、勢いがあってすごく社会に影響力もあったんでしょうね。
広川氏:そうかもしれないですね。
インタビュアー:役に立ちたいという想いがベースにあるのでしょうか。
広川氏:人に必要とされたり役に立つことって、結構、幸福感に満ちあふれると思うんですね。
それは小さいことでも全然いいと思ってるんですよ。子どもたちに誇れるような話であれば。詐欺まがいのことをやってたら、それは親としてどうかなと思うし。自慢話じゃなくて、普通に堂々と人に言えることでいい、と思ってます。
インタビュアー:マーケティングは人を幸せにするためにあるということですかね。
広告の仕事をやってみて答え合わせができた
インタビュアー:実際、広告の仕事をやってみてどうでしたか?
広川氏:僕の思想の答え合わせができたような感じですかね。僕が思ってることは間違いなかったなみたいな。
インタビュアー:最初に佐藤可士和さんのお話があったんですけど、クリエイティブの方じゃなくて、デジタルの広告に行ったのって、何か理由があったんですか。
広川氏:これは正直、僕が総合代理店みたいなところに入れる能力がそもそもなかったからです。だからといって、じゃあ僕が入った代理店がすごくレベルが低いかといったら、そういうわけではもちろんないんですけれども。
インタビュアー:有名ですしね。
広川氏:僕の選択肢はそれしかなくて。でも、幸いにもそこに拾っていただけたって思ってますね。もちろん僕から入ってやったみたいな、そんなおこがましいことは、もちろん思ってないです。
アプリのプロモーションに携わったのは先見の明があった
インタビュアー:広告会社時代に、アプリのプロモーションに関わったのもたまたまなんですか。
広川氏:当時、スマートフォンが普及し始めたぐらいのときでした。スマートフォンがスタンダードになってくればなるほど、アプリっていうのは生活の一部になってくるのかなと思っていたんです。それで、その領域に入ってやってみていたと。
最初から、もうちょっと企業分析をしたらよかったんですけど、その時はそこまで分析してなかったんで、何となく広告をやるんだなみたいな感覚でやってました。
インタビュアー:10年前ぐらいですかね。そのときのアプリって、まだまだ新しい領域じゃないですか。
広川氏:そうですね。
インタビュアー:年齢層によってはスマホ持ってる人もあんまりいない時代ですよね。
広川氏:ちゃんとした分析ができたわけじゃないんですけど、いやらしい話、例えばガンホーの株が爆上がりしたっていう話みたいな。
ゲームアプリがめちゃくちゃいい、イコール、スマホはどんどん便利になってくのでは、という感覚でした。パズドラも100万ダウンロードとかいく前ぐらいの時代だったので。感覚で申し訳ないですけど、その程度にしか思ってなかったです。
インタビュアー:領域自体も新しいし、OJTじゃないけど自分たちでやりながらっていう感じですよね。
広川氏:僕が入ったのはアプリの黎明期で。例えば、Twitter広告って今、当たり前にあるじゃないですか。そういうのとか日本にはまだなかったような状態から始めたんです。Facebook広告だって、アメリカでも、もしかしたら早かったかもしれないんですけど。日本じゃまだスタンダードではなかったので。
そもそも、広告枠っていうものすら、どんなふうな形にしようかという時代でした。
インタビュアー:ある意味、面白かったんじゃないですか。
広川氏:入ったタイミングはすごく面白かったです。毎日が刺激的だったのは覚えてますね。
広告会社のマーケティングはマーケティングではなかった
インタビュアー:広告会社から、今度は事業会社側にいくんですよね。その理由としては。
広川氏:僕は物作りが結構、好きなタイプで。ただ、販売する方をやってきたな、と。
何か作る側っていうのは経験したことがなかったので、そこは絶対に人生において経験したいなと思っていたんです。あとは、僕が持ってる武器がある程度そろったんで、それを存分に生かせるかどうかの答え合わせを事業主側のほうでやってみたと。
インタビュアー:ゲーム会社ですよね。
広川氏:そうです。
インタビュアー:いわゆるゲームアプリみたいなプロモーションを今までの経験を生かしてやるっていうことですよね。ただ、事業会社側のマーケティングの担当者っていうと、もっとやらなきゃいけないことが増えますよね。
広川氏:間違いないです。代理店でやってきたことがマーケティングだと正直思ってなかったんですね。代理店にいる人たちはマーケティングって言っちゃってる人もいるんですけど。
正直言うと、領域的にはめちゃくちゃ狭いところであって。彼らが何かを、仕組みを作れるわけでは100%ないんですね。
マーケティングの世界に入ってみて、想像通り、考えなくちゃいけない範囲が広い。
それは、SNSと運用をどうするかとか、そういう単純な話ではなくて。
言葉を選ばずに言うと、より上流で、より戦略的に、より人に、市場に対して世の中にどう貢献するのか。きれいなことを言うと、われわれのサービスがどう社会貢献を起こすかみたいな。
どんなふうに共感共鳴を生めるようにするのかっていう、そういう仕組みを考えなくちゃいけないのかなと思いましたね。
前々から思ってたことなんですけど、それが肌で感じられたかなと思ってます。
マーケティングに戦術から入る企業が多い
インタビュアー:具体的な仕事としては、デジタル以外のことも当然やられたわけですよね。例えばどんなことを。
広川氏:デジタル以外って。
インタビュアー:本当はそういう言い方もよくないんですけどね。
広川氏:結構、誤解を招きやすくて。じゃあデジタルじゃなかったらオフラインって単純に考えるじゃないですか。
それはCM、交通広告、イベントとかですけど、それってあくまでも戦術的な話であって、戦略などの上位概念を考えた場合、1つの交点にしか過ぎないんですよ。
世の中の情報って、戦術的な、これで何万人集まりましたとかは、ごく一部にしか過ぎなくて。もちろん今までオフ入れもやりましたし、さっき言った上位概念があった上で戦略がある。
その戦術に対して1つの選択肢として、デジタルじゃない領域でいうと、CMもコラボも交通広告だってやりました。インフルエンサーの仕組みもつくりましたね。
インタビュアー:でも実際、戦術というか施策レベルで入る会社さんが多いですよね。
広川氏:ほぼそうじゃないですかね。どんな他社のこの事例がすごかったとか。もちろん重要なんですけど。
インタビュアー:どうしてそうなっていっちゃうんですかね。
広川氏:これは、あくまでも僕の思ってることなので、正しいとは思ってなくて、それでも、僕はそう考えてしまうんですが。
その理由の1つは、マーケティング業務の正確な知識・概念的なものは人それぞれで、かつ日本ではそこまで周知されてないと思っているんです。
よく参考にさせていただく、P&G出身の方々の著書でも書いてあるような話ですけど、本質的な基礎の部分がないから、パフォーマンス的な部分で見られてしまうと。
日本はそこが進んでいないのかもしれないなって。もちろん僕だってまだまだ知識が足りないこともいっぱいあるし。だから、そういう部分も、結構、大きいんじゃないのかなって思ってます。
自分の立場は対代理店として考えている
インタビュアー:もともと独立しようと思っていたんですか。
広川氏:そうですね。会社としてコンサルって言葉、僕はあんまり好きじゃないので。あくまでも企業様のサポート。それはマーケティングの中に全部含まれてるなと思ってるんです、僕は。
インタビュアー:独立前と今とで、業務って大きく変わりました?
広川氏:基本、今まで得意としてる分野で、まずどこまで自分が社会貢献できるのかっていう点なので、業務内容に関しては大きくは変わりません。ただ、今までよりは質の高いことをやらないと、とは思ってます。
だから、どこかの代理店様と一緒のことをやるとはもちろん思ってないですし、そこでは完全にすみ分けした形で考えてたんです。
逆にいうと、代理店様のお力も借りつつ、どうお付き合いさせていただくのかっていうことですかね、今は。今っていうか、対代理店として考えてますね。
アプリマーケティングのスタンダードを作り上げてしまった
インタビュアー:得意領域は、アプリ領域だったりするんですか。
広川氏:僕がアプリをずっとやってきたので、アプリしかできないって思われることもあります。でも、本質的には1つのサービスという括りで考えると、アプリだろうが、アプリじゃなかろうが関係なくて。特にそこはゲームとかにこだわってはないですね。
インタビュアー:逆にいうと、アプリマーケティングならではの仕事とかあったりするんですか。
広川氏:アプリの中でもゲームっていう括りで話をしますね。まずやることって基本的に決まっちゃってるんですよ。事前登録があって、その後リリースして、初期段階で何の広告メニューをやってみたいなのはある程度決まってるかな。
そういうスタンダードも代理店時代に作り上げてしまったのが、僕や同僚であったり、以前所属していた競合他社さんだったり。
それがアプリならではかもしれないですね。一つのプロモーションに応じてのマーケティングというか、マーケティング領域のプロモーションに応じてっていうことです。
現場でのやり取りの方が魅力的
インタビュアー:独立されて働き方って変わりました?
広川氏:変わらないですかね、僕自身は。
インタビュアー:今は、リモート中心でやってるんですか。
広川氏:現地に行ったりもしてます。僕は現場が好きな方なので。向こうがこんなご時世だから来ないでって言ったら行かないですけど。それがない限りは現場で話して仕事する方が好きなんで。
インタビュアー:働く時間はどうですか。
広川氏:僕は商売やっちゃってるので、24時間営業って大げさ過ぎるんですけど、時間の区切りは特に設けてないですね。
事業展開は3方向で考えている
インタビュアー:企業マーケティングの問題では、どういったところを解決していきたいとかはありますか。我々が、そういうところをサポートしていきたいというのもあるんですけども。
広川氏:小さな会社なのでおこがましいんですけど世の中に対して何ができるのかって考えると、1つの事業の領域、マーケティング部分のサポートであったりはする。
もちろん自社サービスだって今後は作っていきたいですし。小額ではありますが事業投資とか、そういう話があるのであれば、もちろん事業投資だってしていきたい。だいたいその3軸ですかね、今は。
サラリーマンとは根本の考え方が違う
インタビュアー:ちなみに、会社員時代に比べて、今ってどうなんですか。
広川氏:商売やってるんで、会社員と感覚や考え方がそもそも違いますね。会社員やってたときもサラリーマンみたいな考え方がそもそもなかったんで。
インタビュアー:根本から違う。
広川氏:違うと思います。じゃないと商売してないと思うし。
インタビュアー:会社員やってた時代もあると思うんですけど、今の方が自分に合ってるというか。
広川氏:そう思いますね。
マーケティングを使えばなんでもできる
インタビュアー:佐藤可士和さんに憧れて入ったこの業界ですけれども、マーケティングの可能性ってこの先、どんなところに感じていますか。
広川氏:僕は、マーケティングイコール商売、ビジネスだと思ってます。結局はマーケティングをやっていくことによって、世の中に必要なサービスができ上がったりするんですね。可能性は無限大だなと思ってるんです。
結局、マーケティング業務で戦略とかを考えるってなると、ただの軍資金の話ではなくて、どういう資源文化でしなくちゃいけないかとか。資源は人、お金、時間、情報とか無限なんですよね。
僕だけじゃ駄目ですし、いろんな人をどう採用していくか。何かサービスを作ったんだったら、じゃあどんなデータアナリストが必要なのかとかも本来だったら考えるべきであって。
そこら辺の領域も全部、僕はマーケティングだと思っているんです。だから、マーケティングを可能性で考えるなら、この力を使えば何でもできるんじゃないのかなって思ってますね。
インタビュアー:そんな広川さんにとって、マーケティングとはっていう質問、一言で言うとどういう答えになりますか。
広川氏:マーケティングとは商売ですね。僕は商売っていうふうに答えてます。
マーケティングは損がない職種
インタビュアー:以前いた会社でも、今やってるところでも、マーケティング仲間っているじゃないですか、一緒に働いている人たちに何か伝えたいこととか、ここだけは意識してほしいとかありますか。あえて言うとしたら。
広川氏:逆にいうと、助けてください(笑)
全然力が足りないので助けてください。もしくは、何か僕の話に共感、もしくは共鳴をするのであれば一緒に働けるんだったら嬉しい。いろいろ教えてください。
もしくは、われわれから何かスタンダードに行きましょうみたいな、マーケティングのスタンダード作れたらいいですねみたいな。
インタビュアー:マーケターとお話ししてると、最初からマーケティングやりたい方って意外と少ない印象があって。たまたま配属されたとか、途中でそういうのが気になって、広告の会社に行ったりとか。
最初からっていう方はあんまりいらっしゃらないんですよね。学生さんみたいな若い方にマーケティングの魅力を伝えるとしたらどうなんですかね。若いうちは、あんまやんない方がいいとか。
広川氏:学生さんか、なるほどね。マーケティングって、すごく魅力的な仕事だと思うんだけどな。
インタビュアー:マーケティングっていうと大体、皆さん、それなりに認知があるじゃないですか。だけど、本当のところはあんまり分からないっていう人が、業界系の人でも多かったりとか、学生とかもマーケティング勉強ってしてる人ってあんま会ったことないんですよ。
広川氏:難しそうなイメージありますよね。もちろん難しいんですよ。簡単なことではないので。学生さんにか。
この回答が合ってるか分かんないですけど、いつかは目指してもらいたいっていうとおかしいな。マーケティングっていう業務に携わっておくと、人生において損はないよ、かな。損はない職業、業種、もしくは職種なんじゃないのかなって思いますかね、僕は。
インタビュアー:広川さんは、マーケティングやってよかったってことですか。
広川氏:実際やりたかったことができてるんで。まだまだレベルは低いですけど、自分が思ってたことを実現してってるんで、今はすごくよかったと思ってます。
インタビュアー:この先、何十年後じゃなくてもいいんですけど、5年、10年ここからの展望がもしあったらお聞かせいただきたいんですけど。
広川氏:5年、10年の展望ですか。僕の生き方の話になるのかな。僕は5年後、10年後も、何十年後もそうですけど、僕、娘が3人いるんで、いつまでもかっこいい父ちゃんでいられるようにしたいっていうだけですね、正直。
男親で彼女たちに何ができるんだろう、もちろんいっぱいできることはあるんですけど、僕が親として彼女たちに、何かがあってほんと困ったときに僕が一言、言うだけで助かったりするかもしれない。そういうこともできなかったら逆に死ぬときに悔い残るのかなとか。
かっこいい父ちゃんなりたいなって。ほんとそう思ってます。それ以外、生きてる理由が正直ないんですよ。極論言うと、ほんとに。
マーケティングは人を幸せにする
インタビュアー:広川さん、ありがとうございました。
今日のお話のポイントは、マーケティングは人を幸せにするためにあるということ。素晴らしいですね。
子供にとってかっこいいお父さんになりたいってお話がありましたけど、かっこいいお父さんがやってる仕事っていうのがマーケティングの仕事なんですよね。かっこよくあるためにはマーケティングの仕事自体もかっこいいというか。広川さんのお話だと世の中の役に立つとかそういうことなんですけど。
広川さんは、マーケティングのことを商売と表現されていました。
商売の、その先の目的や成果が人を幸せにするためにあるっていうとこが、僕の心にはグサッと刺さったいい言葉だなって思いました。
マーケティングはなんでもできるものである
マーケティングというと、売上を上げるためのもの、業績を伸ばすためのものという印象がつきがちです。
事実、企業はそのためにマーケティングを取り入れます。しかし、マーケティングは全ての業務に関わるものです。
マーケティングはマーケティングとして区別してしまわず、広い視野を持って取り組むことで、広川氏の言う通り、なんでもできる可能性を秘めています。
ブレーンスタイルのマーケターマッチングでは、幅広い分野を得意とするフリーランスマーケターと企業を結び付けています。
理想を持ってマーケティングに携わることで、自分が「やりたい」と思えるマーケティングを確立していってください。