若手・中堅社員の離職増加の対策は 

若手・中堅社員の離職増加の対策は 

 

近年、企業にとって若手社員の離職が大きな課題となっています。特にIT・デジタル系企業では人材不足が常態化し、中途採用の実施率は52%と常時半数以上の企業が即戦力の経験者を求めているようです。

 

20代の約6割が社会人になる前から転職を視野に入れているという調査結果もあり、若手社員のキャリア観は大きく変化しています。「転職を積極的にすべき」と考える20代前半の会社員は約8割にのぼるなど、転職を前向きに捉える意識や風潮も広がっています。

 

このような状況もあり、多くの企業が社員のエンゲージメント向上に取り組んでいます。いくつか具体例を挙げさせていただきます。

-オフィス環境の改善:IT系企業を中心にリラックスできるカフェスペースやアートのある開放的なオフィスを設置し、社員の満足度向上に寄与しています。

-柔軟な勤務形態:リモートワークとオフィス勤務を組み合わせたハイブリッド勤務の導入により、個々のライフスタイルに合わせた働き方を実現している企業も増えています。

-スキルアップの機会提供:社員の長期的なキャリア形成を支援するため、資格取得補助やメンター制度を導入し、スキルアップの機会を増やしている企業もあります。

 

こうした変化の中で、弊社には業務委託で働きたいパラレルワーカーやフリーランスからの問い合わせが増加しています。彼らのほとんどはかつて会社員だったものの、プロ人材の道を選んだ人たちです。彼らが独立を選んだ背景には、主に次のような理由があります。

-給与の不満

-キャリアアップの志向性

-もともと独立志向があった

-会社都合の異動を避け、専門領域を極めたい

 -自分の力を試し、自由な働き方を求めたい

この中のいくつかは転職する社員にも共通するものかもしれません。

 

企業の人事担当者にとっては何とも頭の痛い時代ですが、離職を防ぐためにキャリアパスの明確化や公平な評価制度を整える企業も増えています。具体例をいくつか示します。

 

-社内公募制度の充実:GoogleなどIT企業の多くは社員が希望するポジションに応募できる仕組みがあり、社員にキャリアアップの機会を提供しています。

-成果に応じた報酬制度の導入:企業によっては、プロジェクトベースでボーナスを支給するなど、社員が努力の成果を実感できる仕組みを採用しています。

-ワークライフバランスの改善:ブラック企業が話題になって久しいですが有給取得率の向上や短時間勤務制度の導入など、従業員の働きやすさを重視した施策が求められています。

 

それでも離職を完全に防ぐことは難しいのが現実です。企業と従業員の関係は根本的に変わりつつあるのかもしれません。

 

特にデジタル/マーケティング領域は採用難度が高く、育成のハードルも高いため、人材リソースがひっ迫しやすい状況にあるようです。

 

このような課題に直面した際、多くの企業が弊社サービス経由で業務委託のプロフェッショナル人材を活用することでリソースを補っています。また、現代の採用環境に適応するための新たな手段として、検討する企業が増えています。